2月に急死した俳優大杉漣さん(享年66)のお別れ会が14日、東京・青山斎場で「さらば!ゴンタクレ」と題して行われた。

 お別れ会では、15年フジテレビ系「銭の戦争」などで共演した草なぎ剛(43)、03年の映画「船を降りたら彼女の島」で共演した木村佳乃(42)、また、大杉さんが亡くなった際、撮影途中だったテレビ東京系「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」の共演者の田口トモロヲ(60)遠藤憲一(56)松重豊(55)光石研(56)が遺影の前に並び、田口が代表して別れの言葉を述べた。

 草なぎは「漣さんがいなくなってもう2カ月ですね。そっちの生活はどうですか? 漣さんのことだから、みんなと仲良くしてるんでしょうね」と話しかけると、「残された僕らはそのまま時が止まって、整理がつかず、困ったもんですよ。どうしたらいいかわからない」。また「何度も何度も悔やんで悔やんで、はやすぎるよって問いかけるけど、最後はあの低い声で笑って漣さんの笑顔が残るだけなんだよね。本当にずるいよ。漣さんみたいに優しい人をこんなに早く天国に連れていくなんて、神様って本当にいるのかと思ってる」と悲痛な思いを吐露した。その後、「僕はやっぱりまだ漣さんとお芝居したいです。ドラマ、映画、舞台をやりましょうよ。そしてまた漣さんが連れて行ってくれた海でまたギター持って歌いましょうよ。それまでしばらく待ってて下さい。心からご冥福をお祈りします。それじゃまたね」と目に涙を浮かべ、声を詰まらせた。

 木村は冒頭から号泣しながら「本当に信じられない気持ちでいっぱいです。漣さんのことが大、大、大好きです。もう1度一緒にお仕事をしたかったです。一生、忘れません」。

 田口は「漣さん、あまりにも突然のお別れに、いまだに気持ちの整理ができぬまま、さめない夢を見続けている感じです。まだ心のどこかで壮大に仕組まれたドッキリなんじゃないかと、今日あたり、漣さんがおちゃめに登場してくれるんじゃないかと思ってしまいます。今は、ひたすら漣さんが恋しいです、そして寂しいです」と語った。また、「あなたがいなくなってしまった喪失感が半端無く大きくて、ただただ、途方にくれています。あまりにも急に、大切な親友をなくしてしまい、ぼうぜんとしています」と続けた。さらに「しばらくは漣さんのことを想って、素直に悲しみ続けることにします。しばらくは連さんのことを想って、素直に悲しみ続けることにします」。

 最後は「漣さんはどこまでも差し込んでくる光のような人でした」と語ると、「俳優の先輩として、人間の先輩として、漣さんと同じ時代に息をし、ともに歩めた僕らは本当に幸せでした。僕たちを大杉漣の後輩であり続けたことを誇りに思います。あなたが残してくれた奇跡と、示してくれた豊かな人間力を決して忘れません。漣さん、本当にありがとうございました」と遺影に呼びかけた。

※草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字体その下に刀