落語家柳家喬太郎(54)主演のこまつ座「たいこどんどん」(20日まで)が5日、東京・新宿の紀伊国屋サザンシアターで幕を開けた。漂流した船で東北に流れるつき、江戸を目指す若だんなとたいこ持ちの珍道中を描いた井上ひさし作品。たいこ持ち桃八を演じる喬太郎は「戯曲を読んだ感想は『えらいことになっちゃった』。せりふ量もさることながら、出ずっぱり。『この芝居を客席から見たかった』と思いました。最後まで何も考えず、がむしゃらに演じたい」。

 若だんな役を予定した窪塚俊介は急病のため公演直前に降板。代役した江端英久(50)が膨大なせりふもこなして演じきると、カーテンコールでは喬太郎ら共演者も拍手でたたえた。