落語家月亭方正(50)が11日、大阪・なんばグランド花月で「月亭方正 独演会 10周年記念公演」を行った。

 08年、お笑い芸人から落語家に転身。月亭八方(70)に弟子入りした。12年には、落語家活動に専念するため拠点を大阪に移し、芸名も「山崎邦正」から「月亭方正」に改めた。

 初の独演会となるNGKは満員になった。創作落語「えんま大王」、古典落語「笠碁(かさご)」「鼠穴(ねずみあな)」の計3席を披露。「えんま大王」では、テレビ番組でビンタを受けている因縁の相手、プロレスラー蝶野正洋(54)などをネタで登場させ劇場を笑わせた。「鼠穴」は7年前、立川志の輔(64)に稽古をつけてもらったという自信の作品。方正の迫真の語りに、公演終了後には大きな拍手が送られた。

 この10年を振り返り方正は「むちゃくちゃ早かった。師匠から命をいただいて、生き甲斐を見つけた。感謝の気持ちでいっぱい」と感慨深く話した。公演後には師匠の月亭八方が花束を持ってサプライズで登場。「10周年おめでとう」とねぎらいながらも「10年は10年。これからまた、汗かいてやっていったらいい」と弟子の成長を喜んだ。また、蝶野について振られると方正は「毎年(年末に)1度会うだけの関係。(落語を)見に来て欲しいですね」と笑顔で話した。