女優北乃きい(27)が舞台初主演する「人形の家」が14日、東京・池袋の東京芸術劇場シアターウエストで東京公演の初日を迎えた。ノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセンの代表作で、北乃は弁護士ヘルメル(佐藤アツヒロ=44)の妻ノラを演じる。

 開演に先立って、佐藤とともに取材時応じた北乃は「見たことのないせりふの量ですが、成功することだけを考えています。失敗は考えません」。佐藤は「名作を作り上げるために稽古を1カ月間しましたが、かなりハードでした。“挑む”会話劇で、せりふに思いを乗せるのがすごく大変な作品。簡単に言うと、ノラがずっとしゃべっています」と笑った。

 劇中で北乃は、佐藤から「愛してる」「かわいい」という言葉をのべつまくなしにかけられる。佐藤は「舞台というのは、ただせりふを言っているだけじゃ成立しない。どの感情を乗せて発するかだと。僕も、メルヘルという役でですが、これほど舞台で愛を表現したことはないですね」と話した。

 佐藤について北乃は「真っすぐで、裏表のない方。熱くて“すっごく”真面目な方」。佐藤は北乃について「女優としての考え方が天才的。せりふ覚えも早いし、それを自分のものにしている」と話した。