元フジテレビのフリーアナウンサー寺田理恵子(57)と娘のシンガー・ソングライターゆりえ(28)が、来月9日に母子で朗読ライブ「母と娘のバラード~たとえ今だけでも~」(川崎・武蔵小杉サロンホール)を開く。80年代にフジテレビ系バラエティー「オレたちひょうきん族」のコーナー「ひょうきんベストテン」の司会、2代目ひょうきんアナウンサーとして人気を集めた。元祖アイドルアナの寺田が、娘のパワーを借りて、再び大きな花を咲かそうとしている。

 「母と娘の-」は2部構成。1部は3年前に85歳で亡くなった寺田の母親と寺田、そしてゆりえの3代にわたる母娘の「家族の物語」を寺田自身が書き下ろした。寺田は「母が76歳の時に病院で軽い認知症と診断された。いろいろなことを忘れるんですけど、ケアマネジャーさんが来ると全然大丈夫(笑い)。その時の母との会話、そして娘との会話を元に書きました」。話の合間にゆりえの音楽を入れて構成。寺田とゆりえの会話のシーンでは、ゆりえも朗読に参加する。 2部はゆりえによるギター1本の弾き語りミニライブ。オリジナルの母に対する気持ちを歌った「絆」、「たとえ今だけでも」など5曲ほどを予定している。ミュージカル女優としても舞台に立ち「ユカリエ」と「うねり」という2つのバンドで歌うゆりえは「私も結婚を意識する年になり、母の気持ちが分かるようになってきた。将来はホームスタジオでレーベルを立ち上げて交流できる場を作りたい」と話している。

 寺田は「フジテレビの同期は、そろそろ定年だけど、健康で活躍できる人生は、まだまだ長い。頑張ります」。29歳差の2人だが、並んだ姿は姉妹のようだ。【小谷野俊哉】

 ◆寺田理恵子(てらだ・りえこ)1961年(昭36)7月15日、東京生まれ。聖心女子大を卒業し、84年フジテレビ入社。89年にドラマ演出家との結婚を機に退社しフリーになるも98年に離婚。00年に一般男性と再婚、引退したが、12年に死別し、14年に復帰。認定心理士資格取得。

 ◆ゆりえ 1990年(平2)4月25日、東京生まれ。昭和音大を卒業し、作詞・作曲家、ミュージカル女優として活動。14年に夕夏とのユニット「ユカリエ」結成。17年ファンクロックバンド「うねり」にボーカルとして参加。