草なぎ剛(44)が初夏公開の映画「台風家族」(市井昌秀監督)に主演することが21日、分かった。

ある“世界一クズな一家”の真夏の1日を描いた物語で、どんな仕事も長続きしない長男を演じる。映画出演は16年末のSMAP解散後、昨年公開された映画「クソ野郎と美しき世界」、3月15日公開の映画「まく子」(鶴岡慧子監督)に続き3作目となる。

草なぎ剛が演じるのは、銀行強盗後、行方をくらました夫婦の長男で“金に汚い”鈴木小鉄。小鉄を中心に一癖も二癖もある鈴木家の4きょうだいが事件から10年後、財産分与を行うために集まり仮想葬儀を執り行った夏の日のドタバタ劇だ。

同作は、市井昌秀監督が12年間の構想を経て脚本を書き上げたオリジナル作品。ブラックユーモアあふれる作品で、タイトル通り、たった1日の中に“苦笑い”と“共感”そして、“大どんでん返し”と“衝撃の愛のラスト”が、まるで台風のように凝縮された作品だという。草なぎ剛は「本当にダメダメなやつなんです。逆にそういうところが魅力的で、愛くるしく、むしろ愛すべき人物だなと思えました。でも、ラストカットの撮影は、なんかすごいジーンときちゃいました」とコメントしている。

撮影は昨年夏、栃木県栃木市と佐野市で行われ、すでにクランクアップしている。7月に佐野市で39・2度という県内史上最高気温を更新した日もロケを行っていたといい、「とてつもなく暑い真夏の撮影でした」と振り返った。

次男を新井浩文(40)長女をMEGUMI(37)三男を中村倫也(32)と実力派俳優たちが脇を固める。また小鉄の妻として尾野真千子(37)が出演する。尾野は昨年の映画「クソ野郎と美しき世界」に続き2作目の草なぎとの夫婦役だ。尾野は「また違った草なぎさんに出会えて、もっともっと違う草なぎさんに会いたくなりました」と話している。他に、甲田まひる(17)若葉竜也(29)長内映里香(29)榊原るみ(67)藤竜也(77)らが出演する。

草なぎは、「真夏の暑さと、僕らの“パッション”がスクリーンの中から『ぶわ~ん』と伝わると思います」と、草なぎらしい独特の表現でアピールした。