V6岡田准一(38)主演のテレビ朝日開局60周年記念5夜連続ドラマスペシャル「白い巨塔」(5月22~26日、午後9時)の全出演者が4日、発表された。すでに明らかになっている岡田、松山ケンイチ(34)寺尾聰(71)沢尻エリカ(32)に加え、日本の映像作品に欠かせない俳優小林薫(67)松重豊(56)岸部一徳(72)が出演。ベテランの演技がドラマにさらなる重厚感を与える。

権力闘争渦巻く大阪の大学病院を舞台に、人間ドラマを描く山崎豊子氏の名作。小林は岡田演じる外科医、財前五郎の義父で、あらゆる手段を使い五郎を教授に押し上げる産婦人科医院長の財前又一役、松重は学内政治にたけ、五郎を派閥に取り込もうとする浪速大学医学部長の鵜飼裕次役、岸部は教授選の在り方に疑問を抱く病理学科教授の大河内恒夫を演じる。小林は「欲望と挫折、どちらの要素も含まれているのが何度も映像化されるゆえん」と作品の魅力を語る。

山崎作品に出演経験のある松重は「あの重厚な人間模様の中にまた入るんだなという、気合も入りますし、覚悟が要るドラマになるだろうと思いました」。岸部は「岡田准一さんが『白い巨塔』を背負って、いろんな人が演じてきた財前をどんな風にやるんだろうというのも楽しみ」と期待を寄せる。

他に満島真之介、八嶋智人、美村里江、市川実日子、小林稔侍、夏帆、市毛良枝、高島礼子、飯豊まりえ、椎名桔平、筒井道隆、徳永えり、浅田美代子、柳葉敏郎、岸本加世子、向井康二、斎藤工、山崎育三郎が出演。総勢25名の俳優陣が出そろった。

岡田は「こんなにも豪華なキャストのみなさんとお仕事をすることができ、とてもうれしく思っています」と話している。

○…開局60周年となる同局の記念作品には豪華キャストが顔をそろえた。財前の下で働く第一外科の医局員・柳原雅博を満島真之介、同医局長・佃友弘を八嶋智人、財前の妻・杏子を夏帆、財前の母・黒川キヌを市毛良枝が演じる。寺尾演じる第一外科教授、東貞蔵の妻で、教授夫人で構成される“くれない会”のメンバー・政子には高島礼子、図書館司書として働く東の娘・佐枝子を飯豊まりえが演じる。

◆「白い巨塔」の映像化

1966年に田宮二郎が財前役、田村高広が里見役で映画化された。テレビでは67年4~9月にNET(現テレ朝)が佐藤慶、根上淳で連ドラ化。78年6月~79年1月にフジが田宮、山本学のコンビで連ドラ化し、最終回に視聴率31・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。90年4月には村上弘明、平田満でテレ朝が2夜連続ドラマ化した。03年10月~04年3月にはフジが唐沢寿明、江口洋介で1部、2部に分けて連ドラ化。1部初回22・8%で平均21・1%。2部最終回32・1%、平均26・21%と高い視聴率を残した。07年には韓国でも連ドラ化された。