岡本健一(49)が26日、東京・よみうり大手町ホールで、上演中の舞台「ピカソとアインシュタイン ~星降る夜の奇跡~」の取材に応じた。俳優三浦翔平(30)とダブルキャストで天才画家ピカソを演じる。19歳年下の若手の演技に刺激を受け、ベテランのプライドもにじませた。

稽古などを通しての三浦の印象を聞かれ、「若いエネルギーにあふれている。若いってこういうことだよな、と肌で実感しています」と答えた。その上で「ここには自分は戻れない。戻りたいとも思わないけど、彼に負けないピカソを演じられたらと思います」と力を込め、笑顔を見せた。

同作は、同時代を生きながら実際には出会っていなかったピカソとアインシュタインがもし出会っていたら、という設定を描くコメディー。岡本は、97年と00年の上演時も出演。同じく今回でアインシュタイン役が3回目となる川平慈英(56)と19年ぶりに再びコンビを組んだ。岡本が「タイムトラベルしたみたい」と話すと、川平も「体がちょっと重くなったかな。でも、幼児化して少年のようですよ、僕らは」と笑顔。舞台上でも息のあった掛け合いを見せた。

一方、同い年の村井良大(30)とタッグを組む三浦は、「(岡本と川平は)稽古の最初からできていた。分からないことがあればすぐに健一さんに聞くようにしています。あとはもう、エネルギーでしか勝てないので。経験も技量も(勝てない)」と話した。ベテランコンビと若手コンビが、それぞれの長所を生かして2人の天才を熱演する。【横山慧】

▼ピカソは作風がめまぐるしく変化した画家として有名。舞台の1904年は「青の時代」から「バラ色の時代」と重なるころ。今作で岡本は「ROSEバージョン」、三浦は「BLUEバージョン」のピカソを演じている。

◆岡本健一(おかもと・けんいち)1969年(昭44)5月21日、東京都生まれ。88年ロックバンド男闘呼組としてデビュー。同年から2年連続で「NHK紅白歌合戦」出場。今年2月発表の「第26回読売演劇大賞」で最優秀男優賞を受賞。息子はHey!Say!JUMP岡本圭人。172センチ。血液型O。

◆三浦翔平(みうら・しょうへい)1988年(昭63)6月3日、東京都生まれ。07年「第20回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で、フォトジェニック賞と理想の恋人賞をダブル受賞。08年、日本テレビ系「ごくせん」第3シーズンで俳優デビュー。妻は女優桐谷美玲。181センチ。血液型A。