俳優窪田正孝(30)主演のフジテレビ系連続ドラマ「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」(月曜午後9時)の第8話が、27日に放送される。

窪田が演じる五十嵐唯織(いがらし・いおり)は、写真には必ず“真実”が写ると信じている診療放射線技師。アメリカで最も権威ある放射線科医から認められた後に帰国して、本田翼(26)が演じるヒロインの甘春杏(あまかす・あん)が放射線科医として勤務する甘春総合病院で働き始める。杏は、甘春総合病院の前院長の娘。父が愛した病院を守りたいと思っている。患者を常に助けたいと思っているが、病院側の人間として、患者よりも病院のルールや効率を優先してしまうこともある。医師免許を持たない放射技師を見下していた杏だが、唯織との出会いで変わっていく。

放射線技師・黒羽たまき役の山口紗弥加(39)は、演じるに当たり「私たちがエックス線を撮ってもらっている方たちってお医者さんじゃなく、スペシャリストの方たちだったんだなと思ったのが正直なところです。放射線技師は医師ではない、ということに驚いたというか。技師さんの技術によって見えるもの、見えないものが出てくることもあって、読影する医師の判断が変わってくる。私が日頃お世話になっている医師の先生は、読影の際に必ず技師さんの意見を聞くとおっしゃっていました。たまきのセリフで『患者さんを治せるのは医者だけで、私たちは検査したら終わり』というのがありましたけど、縁の下の力持ちどころか、技師さんなくしては病気を見つけることはできないわけですよね。だから、これまでクローズアップされていなかったことが不思議でならないというか。今後、病院を選ぶ基準が『この技師さんに撮影してもらいたい』という方もいらっしゃるかもしれませんね。知らなかったことがたくさんで、勉強になります。さまざまな分野の専門家に直接、お話をうかがえるのは、この仕事の醍醐味(だいごみ)ですよね。職業ものとしてもとても面白いです。医療ものは、花形といわれる外科医のイメージがすごく強くて、インパクトのあるオペシーンとかを求めがちだと思うんですけど、このドラマは放射線科のチーム医療をメインにしつつ、医療ミステリーであり、ヒューマンドラマでもあり、そこにキチンと“月9”的な恋愛要素も含まれていて、こんなにいい題材ってないんじゃないかな、何でもっと早くドラマにならなかったのかな、と思いました(笑い)」と話している。

第8話では甘春総合病院に、けいれん発作で魚谷久美(稲垣来泉)という少女が救急搬送されてくる。唯織(窪田)らは、久美のCT検査を行ったが異常は見られなかった。だが、別の日にMRI検査を行ったところ、二相性急性脳症の特徴的な所見である、脳が木の枝のように光る「ブライトツリーアピアランス」が見られ、入院しての治療が行われた。

杏(本田)は、久美への治療の効果を確認するため再度MRI検査を行うことを決める。その席で、杏が目も合わせてくれないことにショックを受ける唯織。それを知った新人技師の広瀬裕乃(広瀬アリス)は、何故かモヤモヤした気持ちになっていた。一方、杏が唯織を気にしていると見抜いたたまき(山口紗弥加)は「素直になれば?」と杏に告げる。

小児科では、久美の強い希望により季節外れのハロウィーンパーティーを行うことになった。枕元に願い事を書いた紙を置いて寝ると、それがかなうという言い伝えもあることから、唯織や技師長・小野寺俊夫(遠藤憲一)たちも久美から願いごとカードを手渡されていた。

同じ頃、内科には腹部の痛みを訴えて受診した若井陽子(佐藤めぐみ)の姿があった。陽子は、アルバイトを抜け出して病院に駆けつけた夫の祐一(板橋駿谷)に、盲腸だと診断されたが「薬で散らせるから普通に働ける」と言って安心させる。久美は陽子にも願いごとカードを渡していた。そして、MRI検査を受ける予定だった久美が突然けいれんを起こす。