Kis-My-Ft2藤ケ谷太輔(31)主演のフジテレビ系連続ドラマ「ミラー・ツインズ」(土曜午後11時40分)の第8話が、25日に放送される。

藤ケ谷は、20年前の未解決の誘拐事件で生き別れになった、30歳の双子の兄・葛城勇吾と弟・圭吾を演じる一人二役。主人公役の弟・圭吾は警視庁捜査一課の刑事となるが、殺人未遂事件の現場から自分と全く同じDNAが発見されて追われる身となる。同じ遺伝子を持ちながら刑事になった弟と、犯罪者になった兄の光と影を演じる。そして、圭吾の恋人白石里美(倉科カナ=31)は、勇吾の命令で近づいてきた偽りの恋人だった。

20年前の誘拐事件の黒幕は、警視庁捜査一課長の久能源一郎だった。当時、簿両団担当だった久能は娘の病気の手術費用を工面するために、暴力団の誘拐事件の手引きをしたのだった。久能を演じる石黒賢(53)は「事件を起こして以来、心の底から笑ったことはないでしょうね。自分が首謀者だった誘拐事件の被害者である子どもが生きていたことが分かり、その子が事件を起こしている。誘拐した子供に対する申し訳なさと、もしかしたら、生きていてよかったという思いもあるでしょう。それにより、自分の罪が明らかになるけれど、わずかながらそれを望んでいる気持ちもあるのかも。ずっと背負っている荷をいつかほどきたい、自分の罪を認めてしまいたい。そう思う半面、娘のために墓場まで持っていかなくては、という思いもあります。娘に知られてしまったら重い十字架を背負わせることになりますから。親として隠さなければならない。でも罪からは解き放たれたい。そういう相反した、まさにミラーのような気持ちが心の中で行ったり来たり。相当な葛藤を抱えながら生きてきたのだと思います。逃げたいけれど、捕まって楽になりたい。その矛盾が人間らしいところだし、人というのはそういうものなのかもしれませんね」と話している。

第8話では、勇吾(藤ケ谷大輔)の追及によって現・捜査一課長の久能(石黒賢)が逮捕される。だが、久能は部下の赤城克彦(渡辺大)に「裏切り者はもう一人いる」と伝える。一方、圭吾(藤ケ谷/2役)も勇吾の協力者が誰なのか疑念を深めていた。そんな中、母・春江(中村久美)が残した手紙で衝撃的な事実を知る。圭吾と勇吾の遺伝子上の父親は、所轄の緑坂署の刑事、皆川耕作(高橋克典)だった。

皆川は、報復を終えた勇吾と里美(倉科)を逃がすための算段を始めていた。警察や圭吾がどこまで追ってこようが、勇吾を逃がし切る。それが皆川の最後の目的だった。

思わぬ形ではあったが誘拐犯たちへの報復を果たした勇吾。圭吾が里美に託した母の思いも知り、勇吾の中で何かが変わろうとしていた。これからの事はゆっくり考えよう、と言う里美に、寂しげにほほ笑む勇吾。里美はその表情に一抹の不安を覚えて--

「勇吾と何があったのか、全て教えてください」

勇吾の協力者が皆川であることを確信した圭吾は、皆川と相対する。証拠がないとはぐらかそうとする皆川を、圭吾は「家族の僕には知る権利がある」と見据える。その目の強さに、皆川は静かに語り出す。全ての真相を、そして勇吾の最後の願いを。「あいつの最期の望みは……英里ちゃん(里美)の幸せだ」。

その頃、勇吾は里美と共にある海辺に来ていた。「どこに逃げるの?」と聞く里美に、「もう二度と戻れない場所だ」と告げる勇吾。そして覚悟を決め振り返る。「お前とはここまでだ。お前は連れていかない」。20年前の誘拐事件がもたらした数奇な運命に翻弄(ほんろう)された宿命の双子。勇吾の悲しき報復の結末は。果たして圭吾は勇吾の心を救うことが出来るのか。