4年ぶりにコンサートツアーを再開させた歌手加山雄三(82)が6日、神奈川・茅ケ崎市民文化会館でツアー初日公演を行った。

開演前、取材に応じた加山は先月中旬、腰をケガしたことを明かした。自宅で筋トレをしていて、バーベルの重りを85キロから65キロに交換する際、無理な体勢を取ったところ腰に激しい痛みを感じた。医師の診察を受けた結果、腰椎椎体骨折と診断されたという。

「年齢を考えないでバカですね。80歳を超えてバーベルで筋トレやってどうすると周りから言われた」と明るく話して取材陣の笑いを誘った。歌唱に大きな問題はないが「長いこと立ったり、ずっとギターを背負っているとつらい」という。

また、4年ぶりにコンサートツアーを復活させた理由の1つである、海洋環境クリーンプロジェクト「海 その愛基金」についても語った。基金は深刻な海洋汚染と若者の海離れを心配する加山が提唱し、日本セーリング連盟が協力をして立ち上げた。「ツアースタートに当たって、基金を立ち上げ海をきれいにしようということ。ツアーを通じて全国の人に海洋汚染の現状を知っていただく。そして、売り上げを基金に寄付します」と真剣な表情で語った。

コンサートでは、腰に負担のかかるエレキギター演奏は封印したが、しっかりと自身の足で立ち続け、約1300人のファンに元気な姿と32曲の歌唱を届けた。

ツアーは来年4月11日の東京・中野サンプラザまで24公演行われる。