俳優渡辺謙(59)が東京・渋谷のPARCO劇場で舞台「ピサロ」(来年3月13日初日)に主演することが28日、発表された。

同作は1985年(昭60)に山崎努(82)の主演で上演。渡辺は当時も出演していた。

太陽を父とするインカの王を、スペイン将軍ピサロらが生け捕りにしてしまうという、インカ帝国征服を主軸にした物語。

渡辺は「『ピサロ』は35年前に山崎努さんとご一緒させていただきました。俳優を一生の仕事としてやっていく覚悟が決まった舞台でした。当時、山崎努さんに何度もぶつかっていっては、はじき飛ばされることを繰り返したことを思い出します。その経験がそれ以降の仕事でも、押し寄せてくるものにただ立ち向かっていく、そんな自分のスタイルを今でも変えずにいられているのだと思います」と振り返った。

そして「今年60歳という人生の節目に、新生PARCO劇場で再びこの戯曲に立ち向かえることを運命だと感じています。もう1度Rebornするためにこの作品があるような気がしています。前回の舞台とは時代も変わり、全く違う作品になっていくと思います。きっと今まで味わったことのない芝居づくりが、これから待ち受けているような予感がしています」と意気込んでいる。

同劇場は16年8月から一時休館。来年に再オープンする。