関西ラジオ界を代表するベテランDJヒロ寺平(67)の後任が、イタリア人の母を持つ野村雅夫(40)に決まり10日、発表された。

ヒロは6月3日放送のFM COCOLO「HIRO T’S AMUSIC MORNING」(月~木曜午前6時)で、9月末をもってのDJ引退を電撃発表していた。

この日、同局と、同局を運営するFM802の改編会見が大阪市内で行われ、10月1日から、FM COCOLOが新番組「CIAO 765」(月~木曜午前6時)をスタートし、DJに野村を起用することを発表した。

野村は、09年からFM802のDJとして担当番組を持ち、今回大先輩の勇退にともない、外国語FM局として開局したCOCOLOへ移った。会見にも出席し、ヒロの後任に決まったことに「プレッシャーもありますが、伝統を意識しつつ、僕らしいカラーを出していきたい」と語った。

後任のオファーを受けた当時は「迷ったというよりも、心づもりをするのに、1週間ほどいただいた」と振り返り、早朝の番組には「朝は強くない。でも、深夜、夜、夕方…と(担当番組を)経験して、朝は初めて。新しい自分の可能性を引き出していきたい」。笑みを浮かべ前向きに話す。

日本人の父とイタリア人の母の間に、イタリアのトリノで生まれた野村は、生後間もなく滋賀県へ移住。関西で生まれ育ち、大学でイタリア語を学びながら、2年間、イタリアで暮らしていたという。

DJデビューは30歳での“遅咲き”。ちょうど10年前に、802のDJオーディションを受験。その際、ヒロとエレベーターで会ったといい、「顔濃いなと言われて笑い合った」縁も明らかにした。

ヒロは、89年の802開局直後から看板DJとして活躍。802は10年からCOCOLOの運営に入り、12年から両波を放送。ヒロは13年にCOCOLOへ移って、新たな顔として番組を担当してきた。

802、COCOLOの両局は「開局から頑張ってくれたヒロさんに心から感謝したい」と言い、バトンを受ける野村には「かっこよくて、人なつっこい、独自の朝を届けてほしい」と期待感を口にした。