4人組女性バンドのSARD UNDERGROUND(サード アンダーグラウンド)が、07年に亡くなった坂井泉水さん作詞の「少しづつ 少しづつ」で来年2月10日にシングルデビューすることが12日、分かった。平成を彩ったZARDの世界観が、令和の新時代によみがえる。

同バンドは、ZARD所属のレコード会社「ビーイング」のレッスン生だった4人が、勉強のためにZARDのカバーを行う中で、ZARDのプロデューサー長戸大幸氏の目に留まり「ZARDの作品を後世に伝えていってくれる存在」として今年1月に結成された。長戸氏をはじめ、当時のレコーディングスタッフが集結し、9月にはZARDのカバーアルバムでメジャーデビューしている。

「少しづつ 少しづつ」は、坂井さんが生前に書き残した未発表の詞に、ZARDの「Get U’re Dream」などを手掛けてきた大野愛果氏が作曲した。「少しづつ 少しづつ 何かが変化していって あなたも周囲(まわり)も変わって 私の原因(せい)なのかって こんなに大事な人なのに」と歌うミディアムバラードだ。

ボーカルの神野友亜(しんの・ゆうあ=19)は「坂井さんが残した歌詞で出来た曲を聞きたいとずっと思っていました。それが、まさか自分が歌わせていただくことになるなんて、本当に言葉にできないほどうれしいです。坂井さんだったら、こう歌っただろうな…というのを、自分なりにたくさん考えて、気持ちを込めて歌いました」。

バンドにとっては、初の“オリジナル曲”で、発売日は、ZARDのデビュー記念日でもある。キーボードの坂本ひろ美(23)は「メンバーみんなで、届けられるように精いっぱい演奏したいです」と話している。

◆SARD UNDERGROUND(サード アンダーグラウンド) ボーカルの神野友亜(しんの・ゆうあ=19)ギターの赤坂美羽(あかさか・みゆう=20)ベースの杉岡泉美(すぎおか・いずみ=19)キーボードの坂本ひろ美(さかもと・ひろみ=23)の4人組。今年2月に初ライブを大阪で開催し、9月18日にZARDのトリビュートカバーアルバムでメジャーデビュー。バンド名はZARDの「Z」を反転させて「S」に。