女優の熊谷真実(60)がデビュー41年目にして歌手として初のメジャーデビューを果たした。吉幾三プロデュースで4日に発売された「逃避行」のPRのため16日、大阪市北区の日刊スポーツ新聞社に訪れた熊谷は、還暦を迎えた今年、さらなる挑戦に胸を弾ませているようだ。

「しょせん(歌手として)素人の私が吉さんにプロデュースしてもらえるなんて、光栄です」。

去年10月、熟女パブに勤める“中丸日向子”を舞台で演じた熊谷。その姿を見た吉に「“北見熊の助”とデュエットしないか」と声を掛けられたことがきっかけで制作が始まった。

最初は「すぐに忘れるんじゃないか」と思っていた熊谷だったが、翌日には吉の手によって15分で曲が完成。吉演じる「熊の助」と熊谷演じる「中丸日向子」の息ピッタリでコミカルな掛け合いがそのまま歌詞になっており、「熟年カップルの色物作品。皆さんにも面白おかしく歌ってほしい」と満面の笑みを見せる。

一方のカップリング曲「香港」は熊谷の還暦を祝う一曲。カバー写真では30年以上前にテレサ・テンからもらったという赤いチャイナドレスを着用し「昭和っぽい雰囲気を出した。本当にいい曲です」と自信をうかがわせた。

還暦という1つの節目を迎えた熊谷は「生まれて初めての歌手デビュー、金髪、久々の映画出演など新しいチャレンジが続き、わくわくしている」。また「曲を出したということは紅白の切符だけはゲットしたということ」とおどけながらも虎視眈々(たんたん)とヒットを狙っているようだった。