少し前の話になるが、昨年3月にセクシー女優を卒業した吉沢明歩(36)をインタビューした。

3月31日に発売した初の自伝「単体女優 AVに捧げた16年」(光文社)では「裸の仕事をやってきて、表だって言える部分とそうでない部分はありました。私の今までの言えなかった部分を知ってもらうきっかけになれば」と両親との関係や恋愛事情まで、赤裸々に告白している。

著書の中では、AV撮影の現場についても触れており「めちゃくちゃこだわりを持ってやってましたし、ユーザーにどう受けるかを緻密にディスカッションしてやっているので、それを知ってもらえるきっかけになるとうれしいです」。

AVを引退してから1年がたった。「これまで撮影の前日は休みにしてもらって、エステに行ったり、運動したりしていたので、今は自分の生活に余裕ができました」と笑顔で話すが、16年間トップ女優として走り続けられた裏側には、並々ならぬ努力があったことが伝わってきた。

16年の中で、業界を取り巻く環境について「AVのイメージも、こっそり…ではなくて、メディアにもたくさん出られたり。自由にはなっていると思います」と変化も感じていたという。吉沢にとって大きかったのは、テレビ番組と連動して誕生したアイドルグループ「恵比寿マスカッツ」としての活動だった。「一般女性の認知度も上がって、街で声を掛けていただくことが増えました。買い物に行って店員さんから『応援してます』と声をかけてくださったり、子どもがアッキーって応援してくれたり。女性に応援してもらう喜びも感じられるようになりました」。

最近はさらにSNSを通じて身近な存在になり、メークやファッションなどを参考にする女性も多いという。吉沢は著書を通じて「1人の女性が生きていく中で変化していくことは、いつかはあることだと思うんです。悩んでる女性の方も多いと思うので、例えば性に対しても前向きになる方が増えるといいです」と願っている。