アマチュア落語家による「第12回社会人落語日本一決定戦」の決勝が13日、大阪府池田市で開かれ、愛知県北名古屋市の会社員、関大亭豆蔵(本名・樋口行至)さん(50)が12代目名人に決まった。

豆蔵さんは関大の落語研究会出身で6度目の出場。古典落語の演目「ん廻し」をオリンピックネタにアレンジした創作落語「ごりん廻し」を披露した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で人前で落語を披露したのは12日の予選会が初めてだったという豆蔵さんは「参加できなかった方もたくさんいた。コロナで暗い世の中なので、徹底してバカバカしく攻めてみました」と笑顔を見せた。

関大の落語研究会は大会統括の桂文枝(77)が創設した。後輩の優勝に文枝は「まったく忖度(そんたく)はない。関大出身者は点数を厳しめにつけているが、審査員全員が1位にしていた。タイムリーな話題をアレンジして、素晴らしかった」とたたえた。

徹底した感染対策をとった上での開催に文枝は「逼迫(ひっぱく)した中でも開催できたのはうれしい。こんなときだからこそ笑いが必要です」と話した。

151人が予選を争い、10人が決勝に進んでいた。