テレビ東京は、サスペンスドラマ「月曜プレミア8『脳科学弁護士 海堂梓 ダウト』」(4月12日午後8時)を放送する。主演は歌手やピアニストとしても活躍する女優松下奈緒(36)。松下の同局のドラマ主演は初となる。

松下が演じる海堂梓は、現役の弁護士でありながら大学の研究室で脳の記憶を研究する「特任准教授」の肩書も持つ。自身が弁護人として関わる事件を目撃者や容疑者の記憶を手掛かりに、時に強引に脳科学を駆使し裁判に勝つ、異色の弁護士だ。

そんな海堂と時に対立しつつも、ともに事件の謎を解明していく年上の部下、斎田誠役を佐藤隆太(41)が演じる。40代にして新人弁護士となり、希望に胸を膨らませ熱意を押し出す。

「裁判は、勝った方が真実」が口ぐせの海堂と「真実を追求し、正当な判決を受けさせるべき」と主張する斎田。正反対な性格の2人を取りまとめる法律事務所所長・鹿島憲太郎役には奥田瑛二(71)。

今回このチームが対峙(たいじ)するのは彫刻家が殺された殺人事件。過去に結婚相手2人が立て続けに謎の死を遂げたことで、3人目の夫も亡くなり嫌疑をかけられた彫刻家の妻・冬川沙也加役には中山美穂(51)。「希代の悪女」と称される冬川が殺人容疑で起訴され、海堂に弁護を依頼するところから物語が展開する。

松下は「初めての弁護士役で、しかも『勝つために手段を選ばない』という海堂先生の役はなかなか緊張感がある役でした。ポーカーフェースを保つ脳科学者。人に感情を見せない、見せられない、ピシッとしてキリっとしたかっこいい海堂梓というイメージは常に頭の中に置いて演じました」と振り返る。

弁護士という仕事には「やっぱり弁護士という役は大変ですね。その人を弁護するというのは、言葉で人を引き付けてやっていかなければいけない、言葉を巧みに武器にして、そして相手のいいところも悪いところもすべて受け入れなければいけない、犯罪者も被害者も弁護しなければいけない。その心の葛藤もあるだろうし、人と人の向き合い方もあるんだなと弁護士のイメージがどんどん変わっていきましたね」と話す。

そして「弁護士の法廷ドラマに脳科学がプラスされてるというのは、心理戦だったり人の行動を通していろんなことが見えてくる展開で、一歩先を行っていると思うんです。海堂は人のことを深く見ている、それが武器として2つ合わさった法廷ドラマとしての物語展開がこのドラマの魅力だと思いますので、是非楽しみにしていただきたいです」とアピールした。

また、殺人容疑で起訴される冬川を演じた中山は「今回の沙也加役は楽しむという余裕は全くなかったです。なかなか、現実的にはほぼありえない役で、そのような心情というのがまったくわからないものですから、本当に手探りで」ととまどいを明かしたが、「今までさまざまな弁護士ドラマはあったでしょうけれども、今回は脳の部分からとらえて脚本が書かれていたので、読み物としても面白かったですし、新しいアプローチのドラマなんじゃないかなと思っています」と語った。