17日に執り行われたフィリップ殿下の葬儀に参列するため英国に帰国したヘンリー王子(36)が、確執が取りざたされる兄のウィリアム王子(38)と葬儀後にウィンザー城内で2時間にわたってプライベートで会って話をしたと英ザ・サン紙が報じた。

報道によると、兄弟は葬儀の中継カメラやマスコミからは見えない場所へと移動し、父チャールズ皇太子を交えて3人だけで話し合いの場を設けたという。

皇太子の関係者によると、家族の再会と話し合いは亡くなったフィリップ殿下が生前望んでいたことだったというが、どのような会話がなされたのかは不明で、関係修復への兆しが見えたのかも明らかにされていない。

ヘンリー王子は昨年3月に英王室を離脱して米国に移住して以降1度も帰国しておらず、葬儀当日が1年1カ月ぶりの再会となった。2人は葬儀を終えた直後に教会の外でウィリアム王子の妻キャサリン妃を交えて会話しながら並んで歩く姿がテレビカメラにとらえられていた。

ヘンリー王子は妻のメーガン妃とともに先月、米CBSテレビで放送されたオプラ・ウィンフリーとのインタビュー番組に出演し、長男アーチ君を妊娠中に子供の肌の色を懸念する人種差別的な発言が王室メンバーからあったことや王室に対する不満を暴露し、それが原因でウィリアム王子やチャールズ皇太子を激怒させたと伝えられていた。

葬儀中に1度もヘンリー王子と視線を合わせなかったウィリアム王子は、フィリップ殿下のひつぎの後ろを行進する際に弟と肩を並べて歩くことを拒否し、2人の間にいとこのピーター・フィリップ氏を挟むことを依頼したともいわれており、確執の根深さが指摘されている。

一方、第2子を妊娠中のメーガン妃と長男アーチ君を米国に残して帰国したヘンリー王子は、葬儀後はすぐにでも帰国の途につく予定だと伝えられていたが、21日がエリザベス女王の95歳の誕生日であることから滞在を延期する可能性も浮上。関係者によるとヘンリー王子は数日間滞在を延期して女王の誕生日まで英国にとどまることが考えられるとしており、再び家族が集まる機会が巡ってくるかもしれない。

さらに、今年7月1日に予定されている母ダイアナ元妃の生誕60周年記念の銅像除幕式に合わせて再び帰国する意向も示しているといわれ、兄弟の和解に希望も出ている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)