吉本新喜劇のチャーリー浜さんが呼吸不全、誤嚥(ごえん)性肺炎のため亡くなっていたことが発表されてから一夜明けた22日午前、落語家桂文枝(77)がブログを更新し、自分の生きざまを貫いたチャーリーさんへ感服の思いを寄せた。

文枝とは1歳違いだが、早くから芸能活動をしていたチャーリーさんは「大先輩でした」。芸に厳しく、若手から畏怖もされていたチャーリーさんから、ほめられた思い出も明かした。

うめだ花月(当時)で定期上演されていた「ポケットミュージカル」では、漫才や落語の演芸ネタのほか歌、コントなどの息抜きコーナーがあった。

その際「チャーリーさんと一緒になる時があって、初日にいろいろ注意されましたが、2日目に『君は言ったことを全て完璧にやった。すごい』と、ほめていただいた」と言い、その日を境に認められたようで、かわいがってもらうようになったという。

楽屋では、隅っこにいることが多かったチャーリーさん。文枝が話しかけにいくことが多かったという。“ハチャメチャ”そのもののキャラクターを演じていたチャーリーさんだが、礼儀にも厳しかった。

文枝は「個性的で、なかなか懐に入れない人でした」と振り返りつつも、ひとたび親交を深めれば「会うといつも写真を撮っていました」と明かし、文枝のことは、本名から「河村くん」と呼んだ。

文枝が「チャーリーさんじゃ…」と言うと、必ず「あ~りませんか」と返したといい、舞台を降りればギャグをしない芸人が多い中、「いつでもどこでも、やっていただいた」と懐の広さに驚いたとも明かした。

また、奔放な私生活では、結婚、離婚を繰り返したチャーリーさん。そのプライベートは芸人仲間の間でも謎に包まれたままで、文枝は「何度かの結婚、不思議な私生活、わが道を貫いたマイペースの役者さんでした」との思いも吐露。

「あなたに出会えたこと、僕には宝物です。かわいがっていただいて、ありがとうございました。もう会えない-。この地球上から消えた-なんて不思議です」

チャーリーさんの別れ際の決めぜりふ「もうええがな」を引き合いに、文枝は「今の時代、もうええがな-と思いながら、彼岸に旅立ったのか」と思いやり「心の中に、常にわが道を歩いたチャーリーさんは、いつまでも生きておられますからね」。思いのたけを書き込んだブログの最後は「これまた失礼!」で締めた。