女優長谷川奈央(28)が映画「美しき誘惑-現代の『画皮』-」(赤羽博監督、5月14日公開)で映画に初主演する。

画皮とは、美しい人間の皮をかぶった中国の妖怪。ダブル主演の相手役は市原綾真(24)。長谷川演じる山本舞子は、昼は銀行で副頭取の秘書を務め、夜は銀座の高級クラブのホステス。元首相の父親を持つ、将来の総理候補・塩村太郎(市原)が銀座の店の客として来て出会い、その美しさで骨抜きにする。その正体は九尾のきつねに取りつかれた妖魔で、人のエネルギーを吸い取って、見た目の若さを保ち続けて生きている。

美貌で男をとりこにする魔性の女。だが、ラストシーンでは「化けの皮がはがされる」という。

「この映画のテーマである、本当の美しさとは何かというのが最後のクライマックスで出てきます。取り繕っていたものがはがされる、そこを一番見てほしい。あと、初めてチャレンジしたキスシーンも見てください」と笑顔を見せた。

スカウトされた2011年(平23)の7月に上京して、もうすぐ10年がたつ。

「もうちょっと大人になってるかなと思ってたんですけどね(笑い)。でも、もう背伸びをするのはやめようと思います。アラサーですが年齢のことは気にせず、なるべく日々、できることをやる。(この作品でチャレンジした)ピアノがそうであったように、女優としての武器になることを少しずつ増やしていきたいですね。あと、アクションとか殺陣をやってみたいです。前にNHKの時代劇に出演させていただいたんですけど、お着物を着てお芝居するのが、すごく楽しかった。また、時代劇をやってみたいですね」。

コロナ禍での休みの間に、料理の腕を磨いた。

「お料理することが好きなんで、いろいろな作り置きのものを作っていました。あと、ダイエットのためにデトックススープ。セロリ、ニンジン、玉ネギといろいろな野菜を煮て作りました。作るのも楽しいし、健康にも美容にもいいのでお薦めです。得意なのはだし巻き卵。実家のある名古屋の居酒屋でバイトしていた時に、板前さんに教えてもらって、お客さんにも出していたので自信があります(笑い)」。

5月14日には待望の公開日を迎える。

「コロナ禍での撮影の時が、一番大変でした。でも、このご時世でお仕事させていただいているのは本当にありがたいし幸せだなと思います。今は毎日、夢みたいな日をすごさせてもらってます」と目を輝かせた。

大輪の花が開き始めた。

(終わり)

◆長谷川奈央(はせがわ・なお)1992年(平4)7月4日、愛知県生まれ。11年にスカウトされ、12年に映画「イヤリング」で女優デビュー。同年「笑劇SUMMER」で舞台デビュー。13年にNHK「美人の多い料理店」でドラマ初出演。17年舞台「MOTHER マザー~特攻の母 鳥濱トメ物語~」。18年NHK「ぬけまいる~女三人伊勢参り」。19年映画「世界から希望が消えたなら。」。20年映画「心霊喫茶『エクストラ』の秘密-The Real Exorcist-」、「夜明けを信じて」。「美しき誘惑」ではイメージソング「Selfish Love」の歌唱も担当している。趣味はスーパーカー、自動車、バイク(中型自動2輪免許取得)。特技はヒップホップダンス、殺陣、手話。167センチ。血液型A。

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