高畑充希(29)が18日、都内で行われた主演映画「浜の朝日の嘘つきどもと」(タナダユキ監督、9月10日公開)完成報告イベントで、初共演の大久保佳代子(50)から撮影中、セリフについて「どう覚えて、どこまでだったら覚えなくて良いのかな?」と、コッソリ聞かれたと明かした。大久保は、タナダ監督(45)に話をせずに直接、高畑に相談したとした上で、高畑から台本のカンニングを指南? されたと“暴露”した。

2人は、劇中で生徒と恩師を演じた。大久保は「女優さんのお仕事史上、一番、ボリュームのある役をやらせていただきました。(台本を)見たら、せりふがメッチャ多い。記憶が入れたら出るというサイクルになる…現場に入る1カ月前にもらい、迷惑にならないよう、せりふだけ入れていこうと思った」とセリフの多さに不安を抱えたと明かした。その上で「実はこれ、覚えなくていいパターンって、あるんじゃないか?」と思い、女優として先輩の高畑に探りを入れたという。

2人は、当時のやりとりを明かした。

高畑 「私『覚えなくていいパターンも、あるかも知れないですね』、みたいな」

大久保 「もしかしたら、絶対、切り替わるから…でも入れておいた方がいいですね、みたいな」

高畑 でも、最悪(台本を近くに)置いて、読んじゃえば、みたいな…全然、何のあれ(アドバイス)にもなっていない。

大久保は「すっごく、いいアドバイスをもらいました。カンニングしろって言われました」と笑った。

タナダ監督が「(演技は)完璧。(配役は)他は考えていなかったので(セリフの多さで)断られたら困った」と大久保をたたえた。大久保が「伊藤あさことかいたんじゃないですか?」と突っ込むと、同監督は「伊藤さんは、伊藤さん。タイプが違う」と笑いながら否定した。

「浜の朝日の嘘つきどもと」は、20年10月30日に福島中央テレビの開局50周年記念オリジナルドラマとして放送された「浜の朝日の嘘つきどもと」の、以前の物語。福島県南相馬市に実在する映画館「朝日座」を舞台に、東京の映画配給会社に勤めていた福島県出身の26歳の茂木莉子(本名浜野あさひ)が恩師と約束した朝日座再建のため、小さなウソをついてでも映画館を守ろうと奮闘する物語。高畑は茂木莉子を、大久保は莉子の高校時代の恩師田中茉莉子を演じる。

ドラマ版では、竹原ピストル(44)が演じた売れない映画監督・川島健二が、生きる希望を失くしてたどりついた「朝日座」で、莉子らの日常に触れ、滞在を決意するなど、同映画館に集まった人々の苦悩と再生を描いた。高畑とドラマ版で「朝日座」の支配人を演じた落語家の柳家喬太郎(57)とタナダ監督は映画版でも続投し、大久保が新たに参加。撮影は20年7月から1カ月、行われた。