歌手鈴木雅之(64)が27日、40周年記念となる全国ツアー「ALL TIME ROCK’N’ROLL」東京・LINE CUBE SHIBUYA公演を行った。

昨年デビュー40周年を迎え、4月から全国ツアーの予定もコロナ禍で延期に。鈴木自身も「リベンジツアー」と銘打って、4月からスタートし、中盤戦を迎えた。ドライブインをイメージしたステージ。「MARTIN(マーチン)」の文字が輝くバーカウンターからエンジのジャケットスーツ姿で登場すると、会場の1000人からは大きな拍手で迎えられた。

「ラブソングの王様」は、41年たった今も健在だ。最新アルバム「ALL TIME ROCK’N’ROLL」収録曲をはじめ、シャネルズのデビュー曲「ランナウェイ」や、ラッツ&スターの「め組のひと」、昨年、鈴木愛理(27)とコラボし、YouTubeでのミュージックビデオ再生数が3000万回を超えるなど話題の「DADDY!DADDY!DO!」などで、美声を響かせた。

また昨年末にソロとしては29年ぶりに出場した「NHK紅白歌合戦」でも披露した「夢で逢えたら」も熱唱。「本番で歌って、心の中で音楽って人生における宝物なんだなと思えたんです」と明かした。

また今回のツアーには、小学校からの同級生で、シャネルズ時代からの盟友、バスボーカルの佐藤善雄(64)も帯同。本来であれば、桑野信義(63)も帯同予定だったが、現在大腸がんで闘病中。鈴木は「このステージに立てない悔しさは分かる。ツアーも7月まで続く。今は体力と免疫力をつけて、彼がいつか合流できるように、皆さんも見守っていて」とエールを送った。

コロナ禍で、観客数や声援が禁止されるなど制限のついたライブ開催が続く。それでもこの日は、鈴木の「ALLTIME」の掛け声に、「ROCK’N’ROLL!」の代用として3回手をたたくなど、新たなコール&レスポンスでファンと心を1つにした。

鈴木は「笑顔でいてくれて、新しいルールでも楽しめると皆さんが証明してくれました」とファンに感謝。さらに「40年の間で、苦しいこともたくさんあったけど、それでもここで立ち止まってはいけないと前を向いてきた。そうやって、皆さんに背中を押してもらっています。音楽という心のワクチン…ラブソングを俺はずっと歌い続けていきます」と熱く語った。

同ツアーは、7月19日に鹿児島宝山ホール公演で千秋楽を迎える予定。同7日の大阪・フェスティバルホール公演はWOWOWで生中継も予定されている。【大友陽平】