芳根京子(24)が2日、都内で行われた主演映画「Arc アーク」(石川慶監督、25日公開)完成報告会で、共演陣に「頑張ったね」と口々に褒められ、涙ぐんだ。

芳根は劇中で、生まれたばかりの息子と別れて放浪生活を送る17歳の時に、遺体を生前の姿のまま保存できるよう施術「プラスティネーション」を発展させた不老不死の施術を受けた世界初の女性となり、30歳の体のまま永遠の人生を生きていくリナを演じた。芳根は、リナの17歳から100歳以上までを1人で、姿を変えずに演じ分けることに挑んだ。

リナの師エマを演じた寺島しのぶ(48)は「芳根さんは、とにかく、すごくガッツがあって(劇中で)ずっと踊っているところがあって…でも、なかなかうまくいかなくて、すごい悔し涙を流して、出来るところまで、すごく一生懸命やって。気付いたら、てっぺん(時計の針が深夜0時を)とか回っていて…なおも監督はまだ撮ろうとするから『監督(芳根を)帰してください』って、私が言わなきゃいけなかったみたいな」と、芳根がうまくいかず、泣きながら踊るシーンを演じたと明かした。

その上で「監督に応えようとする芳根さんも素敵だったし、まだまだ芳根さんの魅力を撮ってやろうとする監督も素晴らしくて、今季が入った現場になっている」と芳根と監督のの“激闘”を振り返った。そして「頑張ったね」と芳根をねぎらった。芳根は悔し泣きについて聞かれると「そんなこともありましたね」と照れ笑いを浮かべた。

エマの息子で不老不死の技術を作り、リナにプロポーズする天音を演じた岡田将生(31)も「この小さな体から、どこまで出るかというエネルギー…。彼女を支えたいと思った。よく頑張ったね。僕にとっても幸せだったし、幸せであって欲しかった」とたたえた。

芳根は「個人的に映画の単独主演は7年ぶり…ネットニュースで知ったんですけど、本当に気合が入っています。劇場に来て下さいと言えないのが心苦しいんですけど…本当に映像も、美術も、照明も、全部美しい。よろしくお願いします」と目に涙を浮かべて訴えた。