芸能人の権利を守る「日本エンターテイナーライツ協会」が22日、神田沙也加さんをめぐる一連の報道に関する声明を公式サイトで発表した。

「私たちは、各報道機関、週刊誌、配信会社等に対して、神田沙也加さんの取材、報道または記事の配信について、冷静かつ慎重な対応をすることを求めます」と発表。

18日に急死した神田沙也加さんの件について「その取材や報道方法、特に一部週刊誌報道等において、神田沙也加さんのプライバシーを侵害する報道もあり、行き過ぎである面があると考えています」とし「取材方法や報道内容については、大事な家族を亡くしたばかりのご遺族を苦しめるものも多くあります。国民の多くの方々は、各報道機関や週刊誌等に対して、ご遺族や関係者を苦しめるほどの取材も報道も一切期待していません。また、そのような記事の配信も期待しておりません」と訴えた。

続けて「各報道機関、週刊誌及び配信会社等に対して、ご遺族や関係者のために、冷静かつ慎重な対応をすることを求め、今後、芸能人が亡くなられた場合の取材、報道及び配信に関して、遺族やご関係者に配慮した一定のルールを作ることを強く期待します」と求めた。

また、神田さんの「プライバシーの権利」を強く主張し、「死亡に至った原因等は特に機微な情報でありプライバシー保護が強く求められますし、反論の許されない中での臆測に基づく報道は、死者の尊厳を侵害するおそれがより高まります。また、死者の尊厳への配慮を欠いた報道等は、死者のみならずご遺族の私生活上の権利や尊厳をも脅かすおそれがあります。事案によっては公益的要請から報道の自由がプライバシーの権利よりも優先される事態もあり得ると思いますが、少なくとも本件のような事案においてそのような公益性は見受けられず報道の自由はプライバシーの権利に劣後するものだと考えます」とした。