「日本はいずれ消滅する」と日本の人口減少の加速に警鐘を鳴らすツイートをした米大富豪で実業家のイーロン・マスク氏(50)が、今度は「もし私が不可思議な状況で死を遂げたら、あなたたちと知り合えてよかった」と謎めいたツイートをして話題になっている。

マスク氏はこの投稿の直前に、ウクライナ軍に自身の宇宙開発企業スペースX社の衛星インターネット端末を提供したことを非難する元ロシア連邦政府副首相で現在は宇宙機関ロスコスモスのCEOであるドミトリー・ロゴ-ジン氏のツイートをシェアしており、その脅しともとれる内容への反応だと見られている。

マスク氏がシェアしたツイートで同氏は、捕虜となったウクライナ軍指揮官の証言として「スターリンク衛星端末は、軍用ヘリコプターでマリウポリのナチス・アゾフ大隊の過激派とウクライナ海軍に届けられた」と主張。マスク氏はウクライナのファシスト軍に軍事通信機を供給することに関与したとし、「おまえがどんなにおどけていても、大人としての責任を問われることになる」と脅迫めいた警告を発していた。

そのやりとりを見たフォロワーからはマスク氏の身の安全を心配する声も上がっており、マスク氏の母は「笑えないわよ」怒り顔の絵文字をつけてコメント。これに対し、マスク氏は「ごめん。生きるために最善をつくします」と返答している。

マスク氏は2月24日にロシアの侵攻を受けたウクライナの支援を表明。攻撃でインターネット回線が利用できなくなることを懸念したウクライナ政府からの要請を受け、スペースX社が2021年に始めた小型衛星を利用する高速インターネットサービスをウクライナに提供し、専用の送受信機も供与していた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)