上方歌舞伎の女形として活躍した坂東竹三郎(ばんどう・たけさぶろう)さん(本名岡崎正二=おかざき・まさじ)が17日午前11時28分、大阪市内の病院で骨髄異形成症候群のため亡くなった。89歳。葬儀、告別式は家族葬で営まれた。晩年まで上方歌舞伎を支え、後進の育成に力を入れた。近年ではスーパー歌舞伎セカンド「ワンピース」など新作でも活躍。最後の舞台は昨年12月の京都・南座「雁のたより」だった。49年に尾上笹太郎を名乗り初舞台、59年に3代目坂東薪車(しんしゃ)で名題昇進。67年に5代目竹三郎襲名。文化庁長官表彰のほか、今年、松尾芸能賞功労賞。