全国ツアー中のNEWSが10日、さいたまスーパーアリーナで2万5000人のファンを集めてライブを行った。3人体制となって初のアルバム「音楽」を引っさげ、「新しいフェーズ」突入を宣言するステージとなった。

「埼玉ただいまー!」。1曲目の「TRIAD」を3人で歌いながらステージ奥からダイナミックに登場するオープニング。ペンライトで客席のボルテージが一気に上がる中、ヒット曲「チャンカパーナ」や最新曲「LOSER」など序盤から激アツなパフォーマンスを披露した。途中には加藤シゲアキ(35)の短編小説を女優松たか子が朗読する映像演出もあり、見せ場満載でファンを喜ばせた。

15日には結成丸19年を迎え、20周年イヤーに突入する。デビュー時は9人。加藤が「最近ファンになってくれた人は、昔のライブDVDを見て『誰の声?』『知らない人がいるぅ』って思うかも」とボケながら「でも、3人で頑張ってきました。NEWSかっこいいっしょ。まだまだやれるっしょ。無敵でしょ!」と叫ぶと、会場から大きな拍手が送られた。小山慶一郎(38)は「ジャニーさんにいただいたNEWSを守ってこられたのはすべてファンの皆さんのおかげ」と感謝した。

開演前に取材に応じた3人は、これまでの道のりを振り返り「いろいろなことがあってバッドニュースもお届けしてしまってきたグループだが、デビュー時からいる3人で今、自分たちの居場所があることがうれしい」(増田貴久=36)。小山は「ジャニーさんにもらったNEWSの屋号を守りたい。この3人はNEWSという船を下りなかった3人。振り返ったら、たくさんのファンという船員がいた」。20周年イヤー突入の15日の愛知公演では「恩返しに何かできれば」。

この日は全27曲を披露。11月27日の宮城公演まで全8会場25公演で29万6000人を動員するとともに、NEWSとして通算動員数500万人を達成する。【梅田恵子】

○…先月、78歳で亡くなった俳優古谷一行さんについて、共演経験のある加藤と小山がしんのだ。3年前に金田一耕助役を演じた際に古谷さんと共演した加藤は「僕のような若造にあたたかく接してくれた」。古谷さんから贈られた愛用の衣装道具、腹ぶとんを「形見とした大事に使っていきたい」。舞台で共演した小山は「完成度を求めてやっていく背中に教わった。偉大すぎる存在」と語った。