英国のヘンリー王子(38)と18年に結婚したメーガン妃(41)が、ウィンザー城に住むことを希望していたとヴァニティ・フェア誌の王室特派員で王室作家のケイティ・ニコル氏が、新著「ザ・ニュー・ロイヤルズ」の中で明かしていることが分かった。

ヘンリー王子は結婚前は、兄ウィリアム皇太子一家が暮らすロンドンのケンジントン宮殿の敷地内にある別邸「ノッティンガム・コテージ」で暮らしており、結婚後もしばらくはそこで同居していた。結婚から数カ月後に、夫妻はウィンザー城の敷地内にある邸宅「フロッグモア・コテージ」を女王から与えられて引っ越したことが発表されたが、ニコル氏は「夫妻が望んだ物件ではなかった」と著書の中でつづっているという。

コテージはウィンザー城の敷地内にあるものの城からは800メートルほど離れている。一方で、城の庭への入り口はコテージのすぐそばにあることから、女王にとってヘンリー夫妻をそこに住まわせることは「寛大な決断」だったと女王のいとこの1人は述べているという。

晩年のすみかとなったウィンザー城は、フィリップ殿下との思い出が詰まった大切な場所であり、女王がもっとも愛した城でもあった。そんな大切な城に隣接するコテージを夫妻に贈ることは「プライバシーを放棄する」ことを意味していたというが、夫妻は城の中の居住スペースに住むことを望んでいたと著書の中では明かされている。

一方、FOXニュースは、メーガン妃はウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃夫妻が所有するものと自分たちが与えられたものを常に比較しており、それがウィンザー城を希望する動機となったと王室専門家の話を伝えている。「メーガン妃はプリンセスになりたいと思っていたことは明白で、プリンセスにはお城が必要だった」と、王室専門ブログとポッドキャスト番組を運営する米ジャーナリストのキンゼイ・スコフィールド氏は述べている。

ウィンザー城は、女王にとって神聖な安らぎを与えてくれる場所であり、婚約から結婚までの短期間で多くの問題を引き起こした2人をそのような場所には置きたくなかったのではないかと城の代わりにフロッグモア・コテージを与えた理由を推察している。

また、自分たちのプライバシーを常に優先してきた夫妻が、観光客が大勢訪れるウィンザー城での暮らしに耐えられるのだろうかと皮肉たっぷりに伝えている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)