90年代に人気を博した元アイドルのアーロン・カーターさんが5日、米ロサンゼルス郊外ランカスターの自宅で死亡しているのが発見された。34歳だった。死因は分かっていない。

9歳だった97年に歌手デビューしたカーターさんは、アイドルグループ、バックストリート・ボーイズのニック・カーターを兄に持ち、00年に発売したアルバム「アーロンズ・パーティ」は300万枚を超えるヒットとなったことで知られる。

第1報を伝えた芸能情報サイトTMZによると、午前11時頃に男性が風呂で溺れていると通報があり、駆け付けた警察官がバスタブの中で亡くなっているカーターさんを発見したという。殺人課の刑事が派遣されたが、他殺を疑う証拠は出ていないという。TMZによると通報したのは家政婦で、婚約者で息子の母親でもあるメラニー・マーティンさんが後にカーターさんが亡くなったことを認めるコメントを出したという。

09年には米ダンス番組「ダンシング・ウィズ・ザ・スター」に出演し、ブロードウェーミュージカルへの出演なども果たしていたカーターさんは、13年に多額の負債を抱えて自己破産している。また、近年は薬物依存症を抱えていたことなども取りざたされ、リハビリ施設への入退院を繰り返していたことでも知られる。摂食障害を患っていたほか、メンタルヘルスの問題も抱えており、17年には総合失調症や多重人格障害、双極性障害および急性不安症と診断されたことを明かしていた。

昨年11月にはマーティンさんとの間に長男プリンス君が誕生していた。2人は出産直後に破局したが、カーターさんは最近になってリハビリに入所したことを明かしており、夏には復縁していたことが伝えられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)