演出家、脚本家の三谷幸喜氏(61)が3日、TBS系情報番組「情報・7days ニュースキャスター」(午後10時)に生出演し、先月28日に敗血症のため61歳で亡くなった渡辺徹さんについて語った。

「人間って、性質というか、本来の姿というか、陰と陽がある。安住(紳一郎アナウンサー)さんは陰じゃないですか。僕も陰なんですよ。それでいうと、渡辺徹さんはものすごい陽。あの人の周りだけ100ワットぐらい明かりが違う感じ」と神妙な顔つきで回想した。

続けて「俳優さんと距離を取るようにしているので、だいたい名字で呼ぶようにしている。でも、徹さんは徹さんって呼ぶ。渡辺さんとは呼ばないんですよね」と元来のキャラクターを素直に認めた。「一緒に仕事してみて分かったのは、ああ見えてすごく繊細でシャイ。照れ屋だからチャカさないと、我慢できないみたいな。本質的には真面目な方だった」と話した。

三谷氏は演出として14年の舞台「国民の映画」で初めて渡辺さんと仕事をした。番組では当時の舞台あいさつのVTRが流れた。三谷氏は「渡辺徹さんが入ったことでかなり雰囲気は変わった。けいこ場の緊張感がなくなった」と話して爆笑。そして「たまにつまらないギャグを挟まれまして、椅子に座るときに『よっこいしょういち』っていうふうにおっしゃって、さすがにこれドイツの話なので『しょういち』はまずいんじゃないかって話になって。次は『よっこいショーンコネリー』って彼は言ってましたけど」と暴露し、さらに笑いを取っていた。