1969年(昭44)にアニメ「サザエさん」が放送開始となってから、フグ田タラオ役を演じてきた貴家堂子さん(さすが・たかこ)が5日、死去した。87歳だった。フジテレビが10日、発表した。

貴家さんの最後の出演は26日放送「サザエさん ひな祭り1時間SP」となる。後任は検討中という。共演者たちは以下のように哀悼の意を表した。

◆加藤みどり(フグ田サザエ役)「『サザエさん』の初回放送から50年以上、ずっと一緒に家族として歩んできた貴家ちゃん。“貴家ちゃんがいるうちは私も頑張らなきゃ”と思っていたので貴家ちゃんがいなくなって本当に寂しく、悲しい気持ちです。心よりご冥福をお祈りいたします」

◆田中秀幸(フグ田マスオ役)「大切な宝物を失った悲しみで一杯です。貴家さん。穏やかな語り口、優しいお言葉、素敵な笑顔・・・しっかりと胸に刻んでおきます。長い間、本当にお疲れ様でした。どうぞ安らかにお眠りください。ありがとう、タラちゃん」

◆冨永みーな(磯野カツオ役)「スタジオでいつもいつも優しくしていただきました。そしてとてもキュートでいらっしゃった貴家さん。突然の訃報にとても驚いています。寂しいです。。。心よりご冥福をお祈り致します」

◆津村まこと(磯野ワカメ役)「貴家さんはお茶目でタラちゃんそのままのような本当に可愛らしい優しい方でした。全く実感はないのに脱力感がすごいです。あのタラちゃんの可愛らしい声が聞けなくなるなんて寂しいです、残念です。今まで本当にありがとうございました。心からご冥福をお祈りいたします」

◆寺内よりえ(磯野フネ役)「貴家さんには折あるごとにあたたかく見守りお声がけ頂き感謝しております。一つの役を長く演じてこられた大先輩のお言葉・お姿を胸に刻み、励んで参ります。貴家さん、そして愛らしいタラちゃん、おつかれ様でした。心よりご冥福をお祈りいたします」

◆茶風林(磯野波平役)「突然の訃報に言葉がありません。いつもオシャレでニコニコと優しい笑顔を振り撒いて下さいました。ずっとずっとご一緒出来ると思っていたのに残念でなりません。心からご冥福をお祈りいたします」

◆『サザエさん』スタッフ一同「放送開始から53年もの間、貴家さんが演じ続けてこられたタラちゃんは、いつでも3歳の子供が初めての世界に触れた時のような新鮮な喜びに溢れていて、タラちゃんの目線で見るサザエさん一家には、いつも優しくみんなが見守ってくれている安心感がありました。タラちゃんと一緒に笑ったり泣いたりしながら大人になっていく私たちのとなりで、次の世代の子供たちとずっと“はじめの一歩”を歩み続けてくださった貴家さん。貴家さんが見せてくれたタラちゃんの目線を私たちが大事に受け継いで、これからも大切に描き続けていきたいと思います。長い間、本当にありがとうございました」