落語家の笑福亭笑瓶(しょうふくてい・しょうへい)さん(本名・渡士洋=とし・ひろし)が急性大動脈解離のため、22日午前に急死したことが分かった。66歳。

1989年(平元)10月からTBS系「噂の!東京マガジン」で33年5カ月にわたり共演してきた、俳優山口良一(67)は日刊スポーツの取材に応じて「昼過ぎに(『噂の-』司会の)森本毅郎さんからLINEで報告を受けて知らされました。にわかには信じられない。今でも理解も納得もできない」と話した。

ともに60歳の坂を下り始めた。「お互いに60代半ばをすぎて、マイペースで仕事が出来ていた。健康にも気を付けていたのに」。笑瓶さんは15年(平27)に、今回と同じ急性大動脈解離で倒れていた。「前回、倒れてからきっぱりとたばこをやめて、ウオーキングもしていた。僕なんかより、むしろ健康だった」と話した。

16日の「噂の-」の収録が最後になった。「いつも通り『おはよう』って入ってきて、普通に仕事して、楽屋で『それじゃ、またね』って言って別れました。前回倒れた時の痛みがものすごかったらしくて『もう、あんな痛みは嫌だ』ってたばこをきっぱりやめた。同じ病気ということで、また痛かったのかと思うとやるせない」と声を落とした。

ともに糖尿病が持病だった。「お互いに『夜は炭水化物ダメ』とか言っていた。先週の収録で、料理の先生がつくってくれたものがおいしくて『白米をいつもより食べてしもうたわ』とニッコリしていた顔が忘れられない。僕なんかより、ずっと健康オタクで気を付けていたのに。『なんだよ、もうスタジオに来ないのかよ』と言ってやりたい。がっくり、悔しい」。

2人で夢を語り合ってもいた。「60歳をすぎてから、2人で『過去に放送した番組の視聴者さんたちへの恩返しのためにも、無料でトークライブとかできたらいいね』と話し合っていたんです。できたら、よかったのに。残念です」と話した。