米俳優ロバート・デ・ニーロ(79)の孫で俳優のレアンドロ・デ・ニーロ・ロドリゲスさんが今月2日に、米ニューヨークで合成麻薬フェンタニルの過剰摂取で死亡した事故に関連し、容疑者の女が逮捕されたことが13日、明らかになった。

米NBCニュースによると、逮捕されたのは20歳のソフィア・ヘイリー・マークス容疑者で、ロドリゲスさんにフェンタニルを販売した容疑が持たれているという。

ロドリゲスさんは、マンハッタンの自宅アパートで亡くなっているのが発見され、遺体の近くにヘロインやモルヒネよりかなり強力だとされるフェンタニルがあったと伝えられていた。母で女優のドレナ・デ・ニーロも、SNSでロドリゲスさんの死因は薬物の過剰摂取だと認めており、「誰かが息子にフェンタニルの成分が入った錠剤を売った。それが混ざっていると知りながらも、売った」とつづり、売人によって息子の命が奪われたと悲痛な思いを訴えていた。

米ニューヨーク・ポスト紙によると、容疑者は「パーコセット・プリンセス」という名で知られる麻薬密売人で、ニューヨーク市警察、麻薬取締局、国土安全保障省が実施したおとり捜査中の13日午後6時に逮捕されたという。当局は深夜まで自宅を捜索していたと伝えている。同容疑者は14日朝、裁判所に出廷し、そこで麻薬を販売した罪で正式に起訴されると複数のメディアが伝えている。

19歳だったロドリゲスさんは、アカデミー賞作品賞にノミネートされた映画「アリー/スター誕生」(18年)に出演するなど将来を期待される若手俳優だった。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)