英国に一時帰国中のヘンリー王子(38)が、エリザベス女王が死去してからちょうど1年となった8日、プライベートで女王が眠るウインザー城のセント・ジョージ礼拝堂を訪れる姿がキャッチされた。

英テレグラフ紙が、一周忌に女王が埋葬されている墓を訪問した後、礼拝堂から出てくる王子の写真を掲載し、単身で女王を偲んだことを伝えている。米ピープル誌は、王室関係者が王子が礼拝堂を訪れたことを認めたと伝えている。

礼拝堂には、昨年9月8日に静養先のスコットランドにあるバルモラル城で96歳で死去したエリザベス女王の共に21年4月に99歳で亡くなった夫フィリップ殿下、妹のマーガレット王女も埋葬されている。

ヘンリー王子は、7日に英ロンドンで開催された重い病気に苦しむ子どもたちを支援する慈善団体ウェルチャイルドの授賞式に出席するため、単身で帰国していた。授賞式では「女王が天国から見守ってくれている」とスピーチし、亡き祖母を追悼していた。王子は、9日から始まる自身が設立した負傷兵士のための国際スポーツ大会「インビクタス・ゲーム」に出席するため、ドイツ・デュッセルドルフを訪問する予定で、英国滞在中に確執が取り沙汰される父チャールズ国王や兄ウイリアム皇太子ら家族と過ごすことはなかったようだ。

女王を追悼する公式行事を行わないことを決めたチャールズ国王は、カミラ王妃と共に女王が愛し、最期を迎えたバルモラル城で命日を迎えた。8日の朝には、国王と王妃は揃ってエリザベス女王も度々訪れていた教会での礼拝に出席し、私的に女王を偲んだという。また、SNSに若き日の女王とバッキンガム宮殿のバルコニーに一緒に並ぶ晩年の女王の写真を投稿し、肉声の追悼メッセージを発表。「女王の一周忌と私の即位一周年を迎えるにあたり、女王の長い生涯と献身的な奉仕、そして私たちの多くにとって女王がいかに大きな存在だったかに思いを馳せています」と語り、国民の愛とサポートに深く感謝した。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)