兵庫県宝塚市のマンション敷地内で、9月30日朝に住人の劇団俳優(25)が倒れて死亡しているのが発見されたのを受け、宝塚歌劇団の木場健之理事長は1日、兵庫・宝塚バウホールでの公演前にあいさつし、ファンに劇団生徒の死亡を伝えた。

木場理事長は、同劇場で行われた「第56回 宝塚舞踊会」の開演前に舞台へ姿を見せ、「昨日(30日)宝塚歌劇の生徒の死亡が報道されました」と切りだした。続けて「謹んで哀悼の意を表するとともに。お悔やみ申し上げます。また、ご心配をおかけしたこと深くおわび申し上げます」と頭を下げた。

同時に「詳細につきましては、現時点では公表を差し控えさせていただくことをご理解いただけますと幸いです」と、理解も求めた。

また、劇団ではこの日朝、急きょ、宝塚大劇場で上演予定だった宙組公演の同日上演分中止を発表したが、2年に1度だけ行われる舞踊会については開催。これについて、木場理事長は「日頃より日本舞踊の修練を重ねております生徒たちの集大成の場」と説明。コロナ禍もあって、19年以来、4年ぶりの開催で「予定通りの開催とさせていただきたい」と語った。

劇団俳優の死亡をめぐっては、宝塚署によると、近所の住人から30日午前7時4分に110番通報などがあったといい、同署員や消防署員らが駆けつけたところ、敷地内の駐車場近くにある植え込み近辺に倒れていた。その場で死亡が確認されたという。

マンションは18階建て。その最上階に、本人のものとみられる手提げかばんなどがあった。

同署は、死亡報道から一夜明けたこの日も、取材に応じ「第三者が関わった様子は確認されていない」とした。

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