明石家さんま(68)とナビゲーター役の大泉洋(50)が9日放送のNHK総合「大泉洋×明石家さんま 北海道2人旅」(午後7時30分)に出演した。

NHK札幌放送局が制作し、9月22日に北海道地区で放送された「リクエストトラベル 大泉洋が“あなただけの北の旅”ツアコンしちゃいます」に対して、全国の視聴者から「全国放送」を望む声が殺到。83分間の完全版で放送された。

最初のリクエストは、名馬テンポイントのお墓巡り。場所は北海道勇払郡安平町にある吉田牧場。さんまはテンポイントの活躍に、自分の東京進出の夢を重ね合わせていた話を大泉に熱弁した。番組内ではテンポイントが故障する78年の日経新春杯のVTRが流された。

予後不良の競走馬は安楽死処分になるところを、さんまは「ファンが殺すな殺すなっていうので、何カ月かな、厩舎で宙づりのまま、骨折を治すために。殺すな殺すな、の声に、それが一番苦しかってん、テンポイントは。それで死んでしまうという。人のために走って、人のために苦しむっていう」と当時を回想した。

さらにさんまは「テンポイントは『大見出し』っていう意味やねん。大見出しの馬になるように、付けられた名前。そして、死んだ日が大見出しになったという」としみじみと語っていると、興が乗らない大泉に対し「興味ないねぇ」とバッサリ切り捨てた。

34年前、妻の大竹しのぶと訪れたことがあるという。さんまは当時を回想し、「『やだぁ、言っといて。ちょっと運動靴にすればよかった、こんな道歩くの』って、歩くだろう! 馬のお墓やねんからぁ」と丁々発止のやりとりを再現した。

お墓にたどり着いたさんまは開口一番「立派になってる。墓変えたんだ」というと絶句した。「石碑だけやった、こんなんじゃない。テンポイントなのに貧素やなぁって言ってたから」。墓の建立は1978年(昭53)10月10日となっており、さんまが訪れた34年前は89年となる。その事実に気付いたさんまは「俺、違う墓に参っていた…」と再び絶句。周囲を見渡すと別の墓を発見し「違う馬の墓にお参りしててん」と衝撃の事実が発覚した。それを聞いた大泉は「怖い怖い怖い…そんなことあります?」と声を絞り出した。

それでも間違いを認めないさんまはその場で番組スタッフに牧場関係者へ電話させたが、当時から墓が変わってないことを聞かされぼうぜん。さんまは思わず「今日、俺沈むぞ。ありがとう、(墓に)来てかってん」と取り繕った。その後、さんまは牧場内にある、テンポイントの全弟キングスポイントの墓に行ったという推察がなされた。