北野武監督(76)が15日、都内の日本外国特派員協会で会見を開いた。質疑応答の中で、9月に25歳団員が転落死し、10月に外部弁護士による調査チームを立ち上げていた宝塚歌劇団に関する質問が飛んだ

北野監督は「日本の芸能界は戦後、在日米軍のために歌を聴かせるプロダクションが、しばらく続いた。お笑いは漫才で弟子を取るというか…青空とか屋号があるんだけど、師匠を見つけて弟子になり、芸を教わるために仕事する。落語は、いまだにそうだと思う」と戦後の日本芸能史について解説した。その上で「ある時期から学校を作り、生徒としてお金を払って習うようになった。宝塚のように独自の世界を守るのとは、ちょっと違うけれど。パワハラはあるけど前よりひどくない」と、お笑いなどで養成所が増え、芸能の育成環境が変わってきたと指摘した。

その上で「作法にうるさかったり、良い役をもらうためのプレッシャーのある組織も、たくさんある。日本はその入れ替え時。なくなりつつあって新しいエンタメの世界が出来つつある」と日本の芸能界が変わりつつあると指摘。一方で「ある分野では相変わらず先輩、後輩の無理な難題は大学、高校の運動部に出てくる」とも指摘した。