監督として侍ジャパンを3月のWBC優勝に導いた栗山英樹氏(62)がテレビ東京系経済トーク情報番組「カンブリア宮殿」(木曜午後11時6分)の年内ラスト放送(21日)にゲスト出演する。

大会秘話を明かすほか、企業や教育現場からも注目されているマネジメント力についてインタビュアーの村上龍と小池栄子が掘り下げる。日本中を熱狂させた名指揮官は収録後に取材に応じ、番組の見どころや今後について語った。【松尾幸之介】

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普段は企業の社長らが座るその椅子に、栗山氏が腰かけた。テーマは「強い組織の作り方」。大会中の話や野球というスポーツについてなどさまざまな質問に答え「楽しかったです。監督は経営者から学べと言われていて。番組もよく見ていましたからうれしかったですね」と振り返った。

名実ともに一流の選手たちを見事に束ね、3大会ぶり3度目のWBC優勝。初出しの裏話も赤裸々に語っている。「野球ではありますけど人のすごさも感じられた大会だったと思うんですよね」といい「あれだけ人間が一生懸命に物事に向かうと多くの方に感動を与えられるんだと。一生忘れないですし、次に生かしていかないといけない」。

小池からは「ヌートバーがすてきで大会を見始めた」と率直に伝えられた。「ああいうのはすごくうれしい。こういう感じで興味を持ってくれるんだと。(番組で)選手たちの成長を見て、こんなことを考えている選手がうまくいっているというお話もしています。番組を見て、もう1回あの大会の意味を感じてもらえれば幸せですね」。

監督退任後は各所へのお礼参りも行った。シーズン中も共に戦った選手と連絡を取ることもあったが「あえておとなしく」とグラウンドには極力顔を出さなかった。井端弘和新監督率いる新生侍ジャパンについても「もう前の監督が余計なことを言うことではない」と語り「ただ本当に侍含めて野球が盛り上がることを願っているし、できる限りのことをやっていくというだけです」。

年越しは自宅のある北海道・栗山町で過ごす予定。「自分の中では今年が終わったら完全に切り替えて、なかったことにしようとは思っています。充電してまた来年、全力でいきます。こんなにブラブラしているわけにはいかないので、ちゃんと仕事しようかなと。グラウンドではあんまりお会いできないかな。野球場ではお会いできるかも」と笑った。