歌手矢沢永吉(74)が14日、「EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2023~Welcome to Rock’n’Roll~」を開催し、史上初となる150回目の日本武道館公演を行った。昨年達成できなかった150回記念ライブをリベンジ開催し、会場に集まった1万4000人のファンと喜びを爆発させた。

ロック界の第一人者が前人未到のステージにたどり着いた。1曲目の「さまよい」からスタンドマイクを振り回し、エンジン全開で盛り上げた。74歳とは思えぬ、鍛え上げられた肉体から繰り出す熱いパフォーマンスでファンを魅了。「たまんねえよたまんねえよ!150回ライブ、ようこそ皆さんいらっしゃい!」と呼びかけると、会場は興奮のるつぼと化した。

77年に日本人ロック歌手で初の日本武道館公演を開催し、07年には同所での公演100回目を達成。デビュー50周年を迎えた昨年の全国ツアー最終日に150回公演を達成予定だったが、喉の不調で断念した。

ライブ中盤のMCでは、昨年の公演中止に触れ「バチッと決めてうまい酒飲んで『やったー』と行こうと思ったら、朝起きたらうんともすんとも…。これはやばいぞと思って、もうダメなときは何やってもダメなんですね」。客席を見渡し「年明けて1発目の武道館が今日。こうやって会うことができてありがとうございます。サンキュー!」とファンに感謝を届けた。

アンコールではトレードマークの白いパナマ帽をかぶり登場。「止まらないHa~Ha」では恒例のタオル投げで会場は大熱狂。ラストの「I AM」では感慨深げに天を仰ぎ、瞳をうるませた。約2時間で全21曲を熱唱。最後は「Thank You!」と笑顔で150回目の武道館を後にした。【玉利朱音】