元HKT48田島芽瑠(23)宮崎想乃(23)が、舞台「コムタンスープ」(24年1月12~14日、東京・中目黒キンケロ・シアター)に出演する。

アイドル卒業後、役者としての道を歩み始めた2人がこのほど取材に応じた。迎える24年は、ともに年女。辰(たつ)年に飛躍を誓った。【聞き手=大友陽平】

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ともに今回が“初共演”で現在稽古中。グループでも、2期生と4期生で先輩後輩の間柄だったが、物語でも三姉妹の1人・凪沙を演じる田島と、物語の舞台となり、凪沙がバイトする焼き肉店の後輩役を宮崎が演じる。アイドル時代、宮崎は「演技のお仕事は避けていた」といい、田島は「だからお芝居もやってるって聞いて、『意外!』って思いました(笑い)」。

稽古で宮崎は「読み合わせの時から、芽瑠さんは『すごっ!』って。私はまだ台本をそのまま読んじゃうんですけど、芽瑠さんはちょっとした呼吸の使い方だったり、しゃべる直前のリアルな感じとか、見ていてすごいなって思いました」と先輩の背中に学んでいるというが、田島も「(宮崎は)変に自分でキャラを作ったりしないところが良いんですよ」と目を細めるなど、息もバッチリだ。

今作をプロデュースし、脚本・演出を手がける「大人のカフェ」加賀成一(43)も「芽瑠さんは以前コント劇で一緒で、また仕事をしたいと思ってました。約束をかなえられます。宮崎さんは今回初めてですが、役のイメージにぴったり」と太鼓判を押す。

田島は22年3月、宮崎は昨年12月にグループを卒業した。田島は「お芝居がしたくて卒業したので、今年も下半期で3作品、立て続けに舞台をやらせていただきました。やりたいことで毎日忙しく過ごせているのはすごくうれしいです」。宮崎も「上京してまだ半年もたたないくらいなので、本当にまだまだ駆け出しで、演技もまだこれからの部分が多いんですけど、雑誌の撮影とかだとそれこそ1人でやったり、その日で終わることが多いので、(演技は)何日も何日もかけて作り上げていくのがすごくおもしろくて、楽しいなって思います」と充実感をにじませる。

ともに24年は年女。宮崎は「24年は見てもらう機会を増やしたいです! 演技もですし、雑誌だったり何かイベントだったり、もっともっと皆さんと近くなれる時間が欲しいなと思うので、頑張りつつ、皆さんにもたくさんたくさん支えてもらえたらと思います」。

田島も「アイドルを卒業して、皆さんがどんなふうに応援してくださるかってちょっと不安もあったんですけど、皆さんちゃんと見に来てくださったり、足を運んでくださって、ずっと好きでいてくれてることはうれしいです。これからも恩返しをしつつ、また何か違った一面を見せられる役もできたらうれしいですし、いろいろな役の幅を広げられる2024年にできたらと思います。辰年の女は強いですよ」と意気込んでいる。

その新年一発目が「コムタンスープ」だ。田島は「ほんと一瞬で過ぎていく、グワーって進んでいくスピーディーな感じの中に、喜怒哀楽がその登場人物たちそれぞれにあって、こう『生きてる!』って感じがする舞台だなと思います」。宮崎は「物語自体がどんどん進んでいくので、見終わった後も楽しめる作品になってるんじゃないかなと思います。それと…焼き肉が食べたくなります!」とアピール。もっともコムタンスープは…

2人 食べたことがありません!(笑い)

 

◆田島芽瑠(たしま・める)2000年(平12)1月7日、福岡県生まれ。12年にHKT48の2期生として加入し、シングルでセンターを3回務めるなど活躍。22年3月に卒業し、同4月、テレビ東京ドラマ「吉祥寺ルーザーズ」に出演。今年も舞台「大逆転!大江戸桜誉賑」など出演。

◆宮崎想乃(みやざき・その)2000年(平12)10月30日、佐賀県生まれ。16年にHKT48の4期生として加入し、シングル選抜1度。22年12月に卒業し、今年7月になえなの、森香澄らの「seju」に所属。11月に「マジでトキメけ☆少女たち!!~ホシのミライ~」で初舞台。宮崎の「崎」は正しくはたつさき。