フリーアナウンサーの寺田理恵子(62)が「日々の名作音読で人生の深みを知る」(さくら舎)を出版した。
YouTube「寺田理恵子の音読チャンネル」と連動した音読本の第3弾。本で取り上げた文章を、1週間ごとに音読して動画でアップしている。「音読することで自律神経の働きをよくして健康になります。ボケ防止にもなるし、何よりも心の栄養になります」と話している。
今回は名作と言われる作品をピックアップ。有島武郎「小さき者へ」、清少納言「枕草子」、福沢諭吉「学問のすすめ」、鴨長明「方丈記」、吉田兼好「徒然草」などを取り上げている。「有名な作品の中のどこを切り取るかということで、とりあえず一読してから自分で、これは面白いというところを選びました。結果は試験に出てくるような有名な文章ではないところになりました。『学問のすすめ』だったら『天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず』という、誰でも知っているのとは違う文章を選びました」。
「方丈記」は「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」という有名な一節から、それに続く文章を紹介している。「受験勉強で作者と作品は結びつけられても、何が書いてあったかというのは意外と知らないかもしれない。最初の文章だけですよね、知っているのは。その後にいろいろな飢饉(ききん)とか、災害とかの事について書いてあるんです。これは今の時代にもすごくマッチした大事なことが書いてあるんです」。
清少納言「枕草子」も「『春はあけぼの』だけじゃなくて、あんなに昔に書かれたものなのに、今の私たちの心にも響くというか、共感するものがある。そういうところを選んでいます」と話している。
掲載する文章を選ぶのに、1年近く時間をかけた。「最後の最後のに入れ替えたりして、全部で30編になります。1編を1週間とか2週間で読むという感じです。名作の皆さんに伝えたいということを抜粋して書いて、これをYouTubeで読んでいく。自分で実際にで読んでみると、読み方が意外と難しかったりもします」。
名作から抜粋した、音読する文章の後に自身の思いをつづった。「私は本が好きで、読みながら、これはこうじゃないのかって結構思ってることがあるんです。そういう思いを、ちょっと書いて付け加えさせていただきました」と話している。
音読シリーズ第3弾。今回は若い人にも読んでほしいと、強く思っている。「前回までは、ある程度歳を重ねた50代以降かなと思ったんですけども、今回は若い人たちにも読んでほしい人生の言葉なんです。私が偉そうなことを言うよりも、文豪の言葉で伝えた方が通じるものってあると思うんです」。
“元祖アイドルアナウンサー”と呼ばれたが、62歳になった。人生の深みを改めて知る年齢だ。「自分が体験したこと、文豪の語っていることが、すごく分かるようになって来ました。文豪の語っていることを昔は全く理解できなくても、この歳になっていろいろな経験を積んで来て分かる。あとは年齢を恐れず、チャレンジをして行きたい。この本にも、いい言葉が載っているんですよ。『希望ある者は決して老いるものではない』。大隈重信の『青年の元気で奮闘する我輩の一日』の言葉です。できっこないって考えずに、できそうな気がすると思って何にでも挑戦しちゃうのが私にぴったり」と話している。【小谷野俊哉】
◆寺田理恵子(てらだ・りえこ)1961年(昭36)7月15日、東京生まれ。聖心女子大を卒業し、84年フジテレビ入社。85、86年に「オレたちひょうきん族」の2代目ひょうきんアナ。89年(平元)にドラマ演出家との結婚を機に退社しフリーになるも98年に離婚。90~94年、TBS系「ビッグモーニング」司会。00年に一般男性と再婚して引退したが、12年に死別。14年にTBSラジオ「生島ヒロシのサタデー・一直線」で仕事復帰。2人の娘の母で、長女はシンガー・ソングライターゆりえ(33)。認定心理士資格取得。血液型A。



