櫻坂46小林由依(24)が1日、東京・代々木第一体育館で行われた自身の卒業コンサート千秋楽をもって、グループから卒業した。加入から8年半、欅坂46時代から中心メンバーとして活躍を続けた功労者が、ラストステージで躍動した。

開演前のアナウンスで、同期の齋藤冬優花(25)と2人で「声出す準備はできてるか~! 卒業コンサート最終日、ぶちアガれ~!!」と呼びかけ、早くもファンを沸かせた。小林の好きな青と黄色のペンライトの光で埋まった客席を前に、1曲目の「ジャマイカビール」からセンターでキレキレのダンスを披露した。「今この状況が現実な感じがしない。実感もなくて、すごくフワフワした感覚。でもその感覚で終わらないように、気を引き締めていきたいです」と意気込み、拍手を浴びた。

15年8月、一期生として欅坂46(現櫻坂46)に加入。高いダンススキルと表現力で、中心メンバーの1人として常に最前線で活躍してきた。18年末の「NHK紅白歌合戦」では、当時パフォーマンスを伴う活動を休止していた平手友梨奈(22)に代わってセンターを務めるなど、プレッシャーのかかる場面も数多く任され、20年に櫻坂46に改名後も支え続けた。

欅坂46時代の楽曲「危なっかしい計画」では、「お前ら声出す準備はできてんのか!? ラスト、タオルぶん回せ!!」と激しくアピールし、“埼玉の狂犬”らしいワイルドな一面も見せた。中盤の「Buddies」では「最後の1日をこんなにたくさんのBuddies(ファンの総称)に囲まれて幸せです。たくさんの愛をくれてありがとうございます! Buddiesの皆さん、大好き!!」とファンに向かって絶叫した。

後半は「BAN」「承認欲求」「Start over!」などシングル曲を続けた。本編ラストはセンター曲「隙間風よ」を披露し、大歓声を浴びた。

アンコールにはベージュと白のドレス姿で登場し、「君がサヨナラ言えたって…」をソロ歌唱した。スピーチでメンバーやスタッフ、家族やファンに感謝を伝えた。「私が存在している意義とか理由を、皆さんのおかげで知れました。私を私でいさせてくれて、本当にありがとうございました」と笑った。

さらに「つらかったこともあるんですけど、ちゃんと楽しかった。皆さんとライブをしたり、メンバーと楽屋ですごしたり…。そういう時間が、私にとっての青春だったなと感じます」とほほ笑んだ。「皆さんの中での青春を思い出した時に、小林由依って人がいたな、って思い出してくれたら幸せですし、皆さんの記憶の片隅にいられたらうれしいです」と伝えた。

前日1月31日の初日公演のアンコールでは、二期生の大園玲(23)が「ここまでグループにいてくださって、ありがとうございました」と感謝し、「私たちが知らない大変だったこともたくさんあると思うんですけど、いろんなことを乗り越えて…。ここで一緒に過ごすことができて幸せでした」と涙する一幕があった。2日目には山崎天(18)や田村保乃(25)も次々と涙し、「大好きです」と思いを伝えた。

「櫻坂の詩」を歌い、全メンバーから花をプレゼントされた。「たくさんの方に支えられて、幸せに今日までくることができました。本当にありがとうございました」と頭を下げ、拍手を浴びた。