なにわ男子の長尾謙杜(21)が11日、都内で行われた映画「室町無頼」(入江悠監督、25年1月17日公開)製作発表会見で「この映画(全体)の3分の1くらいを、ふんどし」で行ったと明かした。

主演の大泉洋からは「(製作・配給の)東映は『大泉さんが…』と言っていますけど、この映画はほとんど長尾君の成長物語だよ。途中から、だんだん腹立ってきてね。長尾くんの映画じゃないかよ、これ!」と、得意のボヤキをかまされた。一方で「(長尾が)ふんどし一丁で延々、稽古させられた。ちょろちょろっと出ているんじゃないか、長尾君のアレ…出てますよね?」と下ネタも突っ込まれた。これには、長尾も「変な記事になるので…危ない、危ない。やめてください!」と悲鳴を上げた。

「室町無頼」は、23年に「極楽征夷大将軍」で第169回直木賞を受賞した作家・垣根涼介氏の16年の小説を実写化。1461年(寛正2)応仁の乱前夜の京を舞台に、日本史上、初めて武士階級として一揆を起こし、歴史書にただ1度だけ名をとどめる男・蓮田兵衛を描く。23年9月13日にと上京都撮影所でクランクインするまで、企画立ち上げから8年が経過。ラストは、たった9人で幕府軍に挑む、無頼たちの勝率0の戦いを描き、同12月10日にクランクアップした。

長尾は劇中で、天涯孤独の身ながら自己流の棒術で極貧生活を送る才蔵を演じた。すさまじい武術の才能を秘めており、大泉演じる剣の達人・蓮田兵衛に見いだされ、鍛えられて手下になる役どころだ。

長尾は「今回の映画ではアクション、その他、新しいことに挑戦した。兵衛様と大泉さんに、たくさんの磨きをかけていただき、成長できた」と大泉に感謝した。一方、大泉が初日に木刀を100本振らされた殺陣の稽古では「僕も大泉さんと同じで『100本、振ろうか』と言われて。6尺、あるので長くて使えなくて。いろいろな振り方があり、500本、振らされた。泣きそうになった」と、大泉も5倍も練習が多かったと振り返った。

大泉は、長尾演じる才蔵が使う6尺(1・8メートル)の棒を引き合いに「(ふんどしの間から)ちょろちょろっと、長尾君の無頼が、6尺棒が!」と下ネタを繰り返した。これには、長尾も「やめてください。危ない、危ない…変な記事になるじゃないですか!? 大泉さん、格好いい映画ですよ」と」と作品のイメージチェンジしようと大慌てだった。

会見では、壮大かつ過激な撮影のエピソードも次々、明かされた。一揆のシーンは「何人、呼んでるねん! というくらい俳優が集まっている。当時と同じくらいの人を呼んだのか? と思うくらい」(大泉)の数の俳優を投入し、隣の声が聞こえないほど巨大な扇風機を回して作り上げたという。脚本も担当した入江悠監督(44)は「室町時代の映画がないので、たどり着いたら『マッドマックス』」と、世界的に人気のアクション映画シリーズ「マッドマックス」を参考に、アクションを作り上げたと明かした。

長尾も「関所が爆発するシーンは、坂道を上っていたら爆風が来るくらいの爆発。それが初日で、それからの撮影が楽しみだった」ち振り返った。