日向坂46の5周年ライブ「5回目のひな誕祭」の千秋楽公演が7日、横浜スタジアムで開催された。5日の齊藤京子(26)卒業コンサートからの3日間で約10万人を動員した。四期生の正源司陽子(17)が新センターに立つ新曲「君はハニーデュー」(5月8日発売)を初披露。迷いを振り切って、勝負の6年目が幕を開けた。

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アンコールの「JOYFUL LOVE」で、四期から一期の各期を代表して1人ずつスピーチした。正源司は「全ての方に感謝しながら、目の前にある壁を全部正面突破して、もっともっと輝ける場所にいきたいです」と宣言した。キャプテン佐々木久美(28)は「今の日向坂46に、もう迷いはありません。みんなで手をつないで横一列になって、これからも歩き続けていきます。おひさま(ファンの総称)と一緒に大きな夢をたくさんかなえていきたいです!」と呼びかけ、大きな拍手を浴びた。

16年5月にけやき坂46(ひらがなけやき)として活動をスタート。見る者を幸せにする「ハッピーオーラ」を武器に、地道に人気を獲得していった。19年2月に日向坂46に改名し、同3月にシングル「キュン」でデビュー。同年末には「NHK紅白歌合戦」に初出場するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いでブレークした。

順調に坂を上り続けていたが昨年、4年続いていた紅白出場が途切れるなど、壁にもぶち当たった。佐々木久美は「迷いがあるような時があった」と表現。同12月にメンバー全体で話し合い、「もう1度、東京ドームでコンサートをする」など目標を定めた。

まさに勝負の年となった2024年。初のシングル「君はハニーデュー」を、ライブ本編ラストで披露した。グルーヴ感ある王道アイドルソングで、22年9月加入の四期生ながらセンターに抜てきされた正源司がフレッシュに躍動し、会場を熱狂させた。パフォーマンス後「本当にすごく楽しかったです!!」と笑った。

新たな挑戦も決まった。アンコールで初の宮崎公演が発表された。9月7、8日に、ひなたサンマリンスタジアム宮崎で「ひなたフェス 2024」を開催する。「日本のひなた」とも呼ばれ、たびたび番組ロケなどで訪れるなどゆかりのある地だ。発案者の佐々木美玲(24)は「ビックリしました。まさか。楽しみだね!」と大喜びした。

昨年から一期生の卒業が続くが、成長著しい四期生ら新戦力も台頭してきた。横浜スタジアムは3日間雨予報だったが、開演時間中は降らなかった。ダブルアンコールでは、東京ドームへの思いをつづった曲「約束の卵 2020」を歌った。佐々木久美は「自分たちのことを信じて、おひさまのことを信じて、歩み続けていきます」と誓った。澄み渡る青空に向かって、6年目の視界は定まった。【横山慧、玉利朱音】