公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」の田中紀子代表が15日、X(旧ツイッター)を更新。ドジャース大谷翔平投手(29)の元通訳・水原一平容疑者(39)について過熱報道気味の報道に警鐘を鳴らした。

米メディアによると、水原容疑者は開幕戦後のクラブハウスで、選手らの前で自身がギャンブル依存症であることを告白している。田中氏は「水原さんの手口が明らかになったことで、報道が一斉に人格否定になってきた感がある。そうじゃないんだって」と切り出した。続けて「ギャンブル依存症の人は、病気が進行すると、ああなるんですよ。わかってない弁護士やタレントにコメントさせるのやめて」と訴えた。

田中氏は水原氏の違法賭博問題が報じられた3月、日刊スポーツの取材に応じ、スポーツ賭博について「スポーツの観戦はただでさえ、ドーパミンが出て興奮状態になる。そこにさらに賭けの興奮が加わっていく。特に好きなチームが勝つか負けるかの試合。『打席で打つかどうか』『サーブが入るかどうか』『試合中盤で逆転するかどうか』。1つの試合でオッズが変わり、ひっきりなしに賭けることができる」と解説。スポーツ好きの人がハマりやすい傾向にあるという。

また、ギャンブル依存症者に対する手助けとして「借金の尻拭いや肩代わりは間違っている」と強調。「病気を正しく理解しないと言葉を信じてしまう。『もう2度とやらない』などと『約束すること』や『誓うこと』はなんの効果もない」と訴えていた。