元埼玉県警捜査1課刑事の佐々木成三氏が22日、フジテレビ系「Live News イット!」に生出演。栃木県那須町の河川敷で、焼損した会社役員宝島龍太郎さん(55)と妻とみられる女性の遺体が見つかった事件について、犯人像を推測した。

この件では警視庁と栃木県警の合同捜査本部が調べを進めている。埼玉県越谷市の建設業平山綾拳容疑者(25)が17日に出頭し、21日に死体損壊容疑で逮捕。平山容疑者の車は現場近くで目撃され県警に押収されており、車内に被害者が乗っていた形跡があったり鈍器が残っていたことなども判明しているが、同容疑者は「栃木には行っていない」「(ある人物)頼まれた」などとという趣旨の供述をしているといい、謎が深まっている。

警察は複数の人物が関与しているとみているが、関わっている可能性がある「グループ」像について聞かれた佐々木氏は「犯行形態を見ると、グループの統制がとれていないな、というのが明らかですね。実際、1人の人物が出頭しているということ、あと、平山容疑者の車の中から犯罪の証拠品が見つかっているわけですよね。これがもし平山容疑者に主体性があるならば、こういった証拠品は捨てると思うんですよ。その中でやはり、平山容疑者の供述通り、”指示通り動いただけ”ということも、僕はかなり推測されるなあ、と思いますし、やはりこのグループの中が果たして”面識がある”グループなのか、否か。そういったことに関しては、平山容疑者の供述もそうですが、スマートフォンの解析…どういった形でこの犯行に関与することになったのか、というのを明らかにしなければいけないことだと思います」などと見立てを話した。

メインキャスター青井実が「(犯行グループメンバーが)面識がないという可能性もあるということですか? そもそも」と聞くと、佐々木氏は「はい。僕は十分あると思います。いわゆる”トクリュウ”型、”匿名・流動型グループ”ということで、何か”犯行のザツさ”と、”主体性が平山容疑者にない”ということは、何か闇バイトに関連する一連の事件と手口がよく酷似しているなというのは感じますね」と推測。犯行グループは最近急増している、SNSなどを通じて「闇バイト」などとして面識のない人物らが集まり、強盗や特殊詐欺など凶悪な犯罪を起こすグループ、通称「トクリュウ」が関わっている可能性に言及した。