「第二十二回・長良グループ 夜桜演歌まつり」が4月5日、東京・世田谷区のせたがやイーグレットホール(世田谷区民会館)で開催された。

大手芸能プロダクションの長良グループが主催。所属する田川寿美(49)、水森かおり(51)、岩佐美咲(30)、2人組はやぶさ(ヒカル=37、ヤマト=31)、辰巳ゆうと(27)の人気歌手が勢ぞろいした(病気療養中のささきいさお=82は欠席)。

同グループ所属のお笑いタレント・グッチ裕三(73)と、かつて所属していた山川豊(66)もスペシャルゲストとして出演。会場は約900人のファンで満員となった。

「夜桜演歌まつり」は他に類をみない異色のコンサートだ。桜満開の時期に、23年間かけて東京23区の会場で開催するという壮大な計画のもと、2000年(平成12)の北区・赤羽会館からスタートした。

以降、台東区・浅草公会堂、新宿区・日本青年館、千代田区・日比谷公会堂、渋谷区・渋谷公会堂、中野区・中野サンプラザ、中央区・明治座など、各区を代表する会場で20回までは毎年順調に開催された。

しかし、新型コロナウイルスなどの影響で中止が続き、今年は3年ぶり22回目(22区目)。26年かけて、23区制覇へリーチとなった。ちなみに来年予定の23区目は豊島区で、いよいよ完全制覇となる。

第1回から知るデビュー34年目の田川は「22年の歳月の中にはいろんな出会い、別れがありましたが、こうして仲間でいい春を迎えられたのは、何よりも幸せ」と話した。

デビュー30周年の水森は「始まった当初は23年は遠い未来だなと思っていましたが、あっという間に22回目」と感慨を口にした。

このイベントの意義深さに、売り上げの一部を開催区に寄付するチャリティー活動も兼ねていることがある。今回もステージ上で、田川から世田谷区社会福祉協議会の代表に、寄付金が手渡された。同協議会からは、長良グループに感謝状が贈られた。

長良グループは、先代の長良じゅん(本名・神林義忠)氏が1963年(昭38)に、長良事務所を設立したのが始まり。雪村いづみ、水原弘、弘田三枝子ら大スターを生んだ。その後も黒木憲、城みちる、山川、氷川きよしらを輩出。歌手だけでなく、中村玉緒、梅宮辰夫、安岡力也、大信田礼子ら多くの名俳優も名を連ねた。

23年に創業60周年を迎え、24年には記念コンサートが盛大に開催された。そんな歴史あるプロダクションが、大衆を楽しませるために続けてきた「夜桜演歌まつり」。来年予定の豊島区で23区を制覇したら、今度はどんな目標を掲げてくれるのか、楽しみである。(敬称略)【笹森文彦】