8代目尾上菊五郎(48)、6代目尾上菊之助(11)が27日、大阪市内で襲名披露「吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」(12月1~25日、京都南座)の取材会に出席した。
京都の師走恒例の風物詩。菊五郎は「久方ぶりの出演ですが、1年の締めくくり、次の年につながる大切な公演。今は映画の効果もございます」と映画「国宝」の大ヒットに触れながら、「今まで歌舞伎を支えてくださった方、そして、新しく興味を持ってくださった方への感謝の気持ちを持って精いっぱい勤めさせていただきます」と決意新た。
初の南座出演となる菊之助は「先祖ゆかりの土地で襲名興行をさせていただくのは大変うれしい。ワクワクする気持ちと緊張、不安な気持ちもありますが、初代菊五郎さんに顔向けできるようなお芝居ができるよう日々努力して参ります」と意気込んだ。
公演では昼の部に、菊五郎による「鷺娘」と菊之助の「玉兎」、夜の部に、菊五郎出演の「弁天娘 女男白浪(べんてんむすめ めおのしらなみ)」と菊之助出演の「寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)」と「口上」が行われる。
菊五郎は5年ほど前に、吉田修一氏の「国宝」の原作上下巻を読んでいたといい、「役者から見た視点で描かれるということが今までの映画ではなかった気がしておりましたので、国宝を見させていただいたときに素晴らしい作品だなと、そして、歌舞伎にリスペクトしてくださったスタッフ、出演者の皆さまに本当に敬意を表したいという思いで見させていただいた」。
吉沢亮が映画で踊った「鷺娘」は話題を呼んでおり、「歌舞伎でもとても大切にされている演目。鷺娘が注目を集めておりますが、そのことを胸に古典の歌舞伎の今まで守られてきた芸術の精神を今のお客さまと共有できたら、こんなに幸せなことはないという思いで踊らせていただきます」と力を込めた。
一方、菊之助は襲名から約半年が過ぎ、「踊っているときの体力が、お芝居を重ねるうちについた気がします」と成長を実感。父からは間違いを指摘されることもあるが、「父に『何で?』と相談したら、『頑張っているけど、もっとうまくなるために厳しく言ってるんだよ』と言ってくれたので、あ、そうなんだなと思いました」と理解を示した。
これに、菊五郎は「どうしても厳しくなってしまう。その代わり、11月は少しお休みもいただける。大好きなMrs. GREEN APPLEさんのライブに行ったり、温泉でゆっくりしようね、とご褒美を考えております」と優しい父親の目を向けていた。



