ミュージカル女優の屋比久知奈(やびく・ともな、31)と唯月(ゆづき)ふうか(29)がダブル主演する新作ミュージカル「白爪草」(2026年1月8~22日、川崎・スペルノーヴァカワサキ)の製作発表が20日、川崎市内で行われた。
コロナ禍の20年に電脳少女シロ主演で出演者全員がVチューバーで演じられた、同名のワンシチュエーションサスペンス映画が初めてミュージカル化される。シンガー・ソングライターのヒグチアイ(35)が初めてミュージカルの音楽を手がける。
物語では、生花店で働く蒼(屋比久)が、6年前に母を殺して警察から出所してきた双子の姉・紅(唯月)と再会。母の死の真相について話し合った2人は「人生を、入れ替えよう」と決断する。心理劇、スリラー、音楽が融合した新感覚のミュージカル。
屋比久は「女性2人でミュージカルをできるっていうことが、うれしかった。男性2人はよくあるけど、女性2人はあまり機会がないから。映画作品を見て『これをミュージカルにするのか』と思いました。これまでのものとは違う作品に、ヒグチアイさんの楽曲で、どう映画からミュージカルにするのかなと思いました」。
唯月は「私自身、今まで挑戦したことのない役で、今模索しているところです。稽古場で『自由にやっていいよ』と言われて、すごく試しながらやっているところ。(演じる)紅ちゃんはすごくいとしい。紅ちゃんも、蒼ちゃんも愛していただける役柄になったらいいなと思います。今までにない作品なので、殻を何枚も、何枚も破ってやっていけたらいいなと思っています」と話した。
音楽のヒグチは「まず、曲数がすごく多くて、そんなには書けないよと駄々をこねたんですけど、結局全部書かせていただくことになって、すごく大変でした。ポップス、自分の曲を書く時は、自分の感情の5秒みたいなものを5分に伸ばすんですけど、ミュージカルは時間をちゃんと経過させて行かなきゃいけない。『なんで歌ってるんですか』『なんで歌うんですかね』という、ミュージカルの根幹を揺るがすような質問にも答えていただきました」。
脚本と歌詞原案を担当した福田響志氏は「原作を見たときは、シンプルに怖かったです。ホラー苦手なんで(笑い)。原作の脚本が本当に素晴らしく巧妙にできていて、今回も2人芝居でいいんじゃないかなと思いました。僕は、どこに歌を組み込んでいくかという作業から始めさせていただきました」。
生花店がワンシチュエーションという設定で、センターステージ、客席が4面にある舞台となった。演出の元吉庸泰氏は「地獄ですね(笑い)。原作は非常に高いレベルの映像、音響、スリラーの見せ方傑作。それを新たに生身の人間が演じる意味を見いださなきゃと思った。彼女たちの多面性を表現するため、囲み舞台になった。多面的に見られる。この面から見たらどう感じると、体験できるミュージカルを目指したいですい」と話した。



